当サイトはアフィリエイトリンクを含みます NURSE

【真相】精神科看護師は”使えない”存在なのか?【適材適所です】

2023年11月13日

一般科看護師
一般科看護師

精神科看護師って”使えない”って聞いたんだけど、本当かな…なんでこんなこと言われるんだろう…

こんな疑問を抱いていませんか?

  本記事の内容です

はじめまして、オッシーといいます

13年間精神科の看護師として働いてました。公認心理師と精神保健福祉士の資格も持ってます。現在はブロガーとして精神科に関する記事を書いてます。

本記事のテーマは、精神科看護師 “使える” or “使えない” 問題です。

精神科看護師はなにかと、ディスられたり、マウントを取られたりするので、このへんの誤解を解消したいと思います。

今回の記事の結論は、「精神科看護師は適材適所」です。

最後まで読んでくださる方は、この結論を知らないことにして読み進めてくださいね
(`・ω・´)ゞ

1. 【真相】精神科看護師は本当に”使えない看護師”なのか?

うすうすお気づきかもですが、、、精神科看護師は “使えない看護師” なんかじゃないですよ。

なぜなら毎日のように統合失調症やうつ病の患者さんをケアしているからです。

例えばベッドサイドの床に膝をついて話を聞きつつ、手先が震えていないか副作用を観察したり、身寄りのない患者さんなら退院先を決めたりしています。

当たり前の話ですが、、、

私のような手技ダメダメ精神科看護師がICU(集中治療室)に行ったら、そりゃ使いものになりません。人工心肺や輸液ポンプとかやったことないんですから…

ICU看護師さんも精神科病棟へ行ったら同じことが起こるはず。しかし精神科の薬の副作用チェックや精神科の社会復帰支援は、精神科看護師に任せておけばいいと思います。

ということで精神科看護師は ”使える” or “使えない” の答えは適材適所。精神科看護師は精神科で毎日価値のある仕事をしています。

2. 精神科看護師は”使えない”とディスられる理由と誤解

精神科看護師が “使えない” と言われる理由は「技術の習得不足」じゃないでしょうか。

なぜなら精神科では高度な身体管理を必要としないからです。

私がいた病棟にはドレーンや輸液ポンプといった医療器具すらありませんでした…

精神科看護師に対するよくある誤解

しかし技術の問題は、すべての精神科看護師に当てはまるものではありません。ここだけは間違えちゃいけない。

なぜなら過去に一般病棟で技術を習得した看護師も精神科で働いてるからです。そして一般科未経験でも外部研修でスキルアップしてる看護師もいます。

例えば私の後輩は一般科未経験でしたが、ACLSプロバイダーコースという救命処置の研修を受けて技術不足を補っていました。

このように精神科で働くすべての看護師が技術不足というわけではありません。なのでどうぞ温かい目で見てください。

3. 一般科での経験やスキルは精神科では使えない?

一般科病棟での経験やスキルはめっちゃ役に立ちます。

下記の厚生労働省のデータのとおり、精神科病床の14%の患者さんは特別な身体管理を必要としています。

例えば誤嚥性肺炎だと、吸引したりルートキープして抗生剤を投与したりします。

精神科のよくあるイメージ

精神科って “患者さんと話してるだけ” って思われがちですね、、、過去の自分もそう思ってました…

しかし”精神”科というネーミングであれ、薬の副作用で嚥下が悪くなり肺炎が起こったりすれば、身体ケアもします。

ということで一般科看護師の経験やスキルは、精神科でも十分に役に立ちます。

4. 精神科での経験やスキルは一般科では使えない?

精神科の経験やスキルも一般科で役に立つと思ってます。

なぜなら精神科看護師は、患者さんの感情や精神状態を把握する観察力や不安を和らげるスキルがあるからです。

例えば私の先輩は10代の摂食障害の女の子の心理ケアを学ぶため、小児科から精神科へ転職しました。

一般科でも必要な心理ケア

もちろん私は一般科の経験はありませんが、一般病棟でも病気が治らず「死んで楽になりたい」と訴える患者さんがいると思ってます。

そしてそのとき「なんて声をかければいいんだろう…」と悩んでしまうのではないでしょうか?

こういうとき精神科でうつ病の患者さんを退院までケアした経験があるかないかで、結果は違ってくると思います。そういう意味で精神科の経験は役に立つはずです。

5.【エピソード】一般科看護師が精神科へ転職したあとの未来

一般科から精神科へ転職した看護師がどうなったか。これを最後にお話しますね。

大きく分けると2パターンありました。

未来①:また元の診療科へ戻る

まずは精神科で働く期間を決めている場合です。

先ほど紹介した私の先輩は、小児科で摂食障害の患者さんの心理ケアがわからないから精神科へ転職してます。しかし先輩は入職当初から「精神科は期間限定で、また小児科に戻るの」と話していて、3年目の半ばで再転職しました。

もちろん精神科に転職したものの、肌に合わずすぐ辞めた人もいました。でもぜんぜん悪くないですよね? やってみなきゃわからないんですから。

ちなみに「精神科は一度足を踏み入れたら、二度と戻れない看護師の墓場」みたいなことを言う人いますけど、ぜんぜんそんなことありませんよ。

未来②:精神科を続ける

私が見てきた限り、こちらの方が多かった気がします。

やっぱり精神科の方がラクですからね。患者さんはADL自立してるし、残業少ないし、ステルベンもほとんどないんですから。

20代のキャリア初期で転職した後輩から話を聞いていましたけど、例えば内科病棟でいきなり点滴10人の受け持ちをさせられた。消化器内科でステルベンが毎日のようにあって精神的に耐えられなかった。脳外科でバイタル測定と体位変換だけで一日が終わっていったなど…

こういうスタッフは精神科の落ち着いた環境の方が相性が合っていたようで、結果として長く仕事を続けられていました。

あとは病院を辞めて、精神科に特化した訪問看護へ転職したスタッフもいました。精神科は病棟だけじゃないってことですね。

まとめ

ということでどちらの未来を選んでも正解だと思います。

そしてどちらにせよ、一般科経験のある看護師が精神科へ転職したら、身体も精神もみれる、大谷翔平選手のような2刀流になれるって思ってます。

ぜひお好きな方でキャリアを進めていってくださいね(`・ω・´)ゞ

-NURSE