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メンタルクリニック通院中の看護師は精神科で働ける?【大丈夫ですよ】

2023年9月13日

「メンタルクリニックに通院していても精神科で働ける?精神疾患はあるけどもう何年か看護師は続けられている。だからこそ精神科に関心がすごくある。精神疾患を患っていても精神科でつとめている人はいますか?」

こういった疑問にお答えします。

  本記事の内容

こんにちは元精神科看護師のオッシーと言います。

今回はややタブー視されがちな、けれど大切なテーマについて話したいと思います。それは「メンタルクリニックに通いながら精神科で働く看護師」について…

まず結論です。メンタルクリニックに通いながら精神科で働く看護師はゼロではありません。さらに言うと、継続して働くことができるのも現実であり事実です。

  • この記事を書いた人

オッシー

・精神科急性期病棟で13年間看護師を経験
・関連資格:公認心理師, 精神保健福祉士
・現在はブロガーとして働いています

それでは本題です。

1. メンタルクリニックに通院しながら精神科で看護師はいます

まずメンタルクリニックに通いながら精神科看護師として働いてる人は、決してゼロではありません。

私は精神科で13年勤めていましたが、メンタルクリニックに通院してるスタッフとともに仕事をしてきました。

  一緒に働いてきたスタッフ

  • 抑うつ気分を抱えている看護師  
  • 気分が浮き沈みが激しい看護師 
  • 夜眠れずに眠剤を飲んでいる看護師 
  • 環境に思うように適応できない看護師 
  • 対人関係が思うように築けない看護師 

もちろんこういう状況 = メンタルクリニック通院とはいえません。しかし少なくとも一緒に仕事してきたスタッフは通院していました。

なぜなら眠剤をポケットから出して実際に見せてくれたり、「ずっと〇〇で通院してたんだよね」と打ち明けてくれていたからです。そして立場上、休職する後輩の診断書を見ていました。

私の職場だけでなく、x(Twitter)でも精神疾患をもっている精神科看護師ですと公にしてる方もいました。

もちろん具体的な人数や割合は不明ですが、少なくともメンタルクリニックに通いながら、精神科で働いてる看護師はゼロでないことはたしかです。

2. メンタルクリニックに通院中の精神科看護師のリアルな現実

結論から言うと、メンタルクリニックに通院していても仕事を続けることができていました。

理由として職場のサポートがあったからです。

例えば気分の落ち込みを抱えるスタッフには、職場が経験豊富な精神科医を紹介して治療をフォローしていました。

急性期病棟へ環境適応が難しいと感じるスタッフには、面談を通じて休職する機会を提供。その後、隔離拘束のない病棟に部署異動することで、精神的な負担を和らげる配慮がありました。

よくある疑問:みんながみんな、うまくいくわけではないのでは?

仕事が続けられなかったスタッフがいたのも事実です。しかし大切なことは、メンタルクリニックに通院してるかというよりも、今の自分の心の状態と職場環境が噛み合ってるかです。

自分自身と環境がマッチすれば、仕事に対する充実感が増し、ストレスも軽減されます。その結果、精神科看護の仕事を続けることができます。

例えば精神科急性期病棟です。この環境でパフォーマンスを発揮できるのは、患者さんからの激しい暴言を刺激的と感じ、悲観的な言動にも自分の感情を揺さぶられず対応できる人です。

もちろん感情が安定していないと、急性期病棟との相性が良いとはいえません。しかしこれはメンタルクリニックに通っているかどうかとは関係ありません。

大切なことは自分と職場の相性です。メンタルクリニックに通院していても、自分と環境が合っていれば、精神科で働くことは十分可能です。

3. メンタルクリニック通院中の看護師が精神科で働くときの注意点2つ

最後に注意点を2つお伝えしますね。

  • 主治医に相談する
  • 自分に合った精神科領域を選ぶ

注意点①:主治医に相談する

主治医は専門的な視点から「そもそも精神科で働けるか」「働けるとしたらいつか」「どういう働き方なら可能か」をアドバイスしてくれます。

例えば、生活リズムが乱れると気分が不安定になるため、「夜勤は控えるように」と指示が出ることがあります。実際に先ほどあげた「気分の落ち込みを抱えるスタッフ」は途中から日勤だけのシフトに変わりました。

このように主治医のアドバイスを守ることで、自身のメンタルヘルスを維持しながら働くことができます。

注意点②:自分に合った精神科領域を選ぶ

次に大事なのは「自分に合った精神科領域を選ぶ」です。

  精神科にはこれだけ領域があります

  • 精神科急性期病棟
  • 精神科慢性期病棟
  • 認知症病棟
  • 児童思春期精神科
  • 精神科デイケア
  • 精神科訪問看護
  • 精神科クリニック
  • 高齢者施設

なかでも「急性期病棟」「慢性期病棟」は働く人の性格や希望によって相性が大きく異なります。

  慢性期と急性期

慢性期向き急性期向き
刺激はあまり好きではない刺激が欲しい
ゆっくり働きたい忙しい方がやりがいを感じる
患者さんとじっくり話がしたい精神科ならでは医療処置をしたい
医療処置とは隔離拘束、鎮静処置など

この2つを取り違えると、仕事を続けられなくなる可能性が高いです。特にメンタルクリニックに通院している看護師の場合、働く環境がメンタルに大きく影響するため、慎重に選ぶ必要があります。

もちろん慢性期と急性期が両方ある精神科病院もあります。

新卒看護師との体験談

4月の入社式です。ここで新卒さんと顔合わせをするんですが、ほぼ毎年「患者さんとじっくり話がしたくて精神科を選びました」と言う人がいます。私はその言葉を耳にするたびに「あぁ、今年もか・・・」とヘコんでました(私の職場はバリバリの急性期…)

夏を迎える頃にはもうその姿はありません。彼女たちはメンタルクリニックに通院してませんでしたが、そういう看護師でさえ精神科領域のミスマッチは命取りです。

これはメンタルクリニックに通院してる人にとっても同じです。自分自身の性格や希望と精神科領域をマッチさせることが本当に重要です。精神科仕事が継続できるかどうかのカギはここです。

まとめ

もちろん注意すべき点はほかにもあります。例えば理解ある職場を選ぶ。プライバシーをどこまで開示するか。

しかしこれらは、2つが終わったあとに考えても決して遅くありません。まずは①主治医に相談、②領域選び。一つずつ進めていってくださいね。

今の自分にピッタリ合う精神科で自分の力を発揮できるといいですね。応援しています。

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参考 / 引用
・本記事は看護roo!の掲示板を参考にしました

-nurse, 精神看護師