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【悲報】看護師が資格を100個取ってもスキルアップ しない話

2022年6月5日

「看護師なんだけど医療福祉系の資格ってどんなものがあるんだろ?」
「資格を取ってスキルアップしたい!!」
「給料も上がるかな?」

こんにちはペコリ😌
公認心理師のオッシーといいます。

医療福祉関連の資格って多いですよね?
どれを取ればいいのか迷ってしまうと思います。

実は私も精神科急性期病棟で13年働きながら、
こういった資格を取得しました。

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 社会福祉士
  • 介護支援専門員

しかし・・・
今だからこそわかります。

資格関連のネット記事は間違ってる!!

本記事は、あなたが資格取得で
お金と時間を無駄にしないために書きました。

  • この記事を書いた人

オッシー

精神科救急ナース13年経験 | 現 個人事業主ライター | 資格: 公認心理師 + 精神保健福祉士 | 看護師ならサービス残業は当たり前と13年洗脳されていました。 いま看護業界からサービス残業を消す方法を考えています。

1. 看護師が資格を取る前に知っておきたい事実

3つあります。
どうか間違えないようにお願いします。

  • 資格はスキルアップと何の関係もない
  • 資格で給料アップするとは限らない
  • 資格を増やしても病院から評価されない

読むとテンション下がるかもです・・・
しかし大事なので一つずつ解説しますね。

① 資格とスキルアップは何の関係もない

断言します。
看護の関連資格を取ってもスキルアップしません。

例えば

  • 保健師
  • 精神保健福祉士
  • 公認心理師

スキルアップしない理由は、
これらの資格が業務独占ではなく、
名称独占なだけだから。

  資格の最重要ワード

業務独占:当該資格を有する者でなければその業務をできないこと
名称独占:当該資格を有する者でなければその名称を使用できないこと

医業に係る医療関係資格の業務(概念図) 厚生労働省 強調 著者

わかりづらいので、例をあげます。

  • 業務独占の資格:医師でないと、診断・処方ができない
  • 名称独占の資格:公認心理師でないと、「私は公認心理師です」と名乗ってはいけない

名称独占の資格を取得しても、スキルアップしない

業務独占である医師、
名称独占である精神保健福祉士・公認心理師を比較します。

看護師精神保健福祉士公認心理師医師
注射・点滴
社会復帰ケースワーク
心理支援
診断・処方
○:できる or できるけどやらない
✗:法律で禁止されている

看護師の時点でケースワークも心理支援はできます。
名称独占の資格を取っても、できることは一つも増えません。

例えば、私は1年目から看護業務だけでなく、
精神保健福祉士がやる退院ケースワークや転院調整していました。
資格でできるのは、「私は精神保健福祉士です」と名乗れるだけです。

ネット記事は、
名称独占と業務独占の資格を混同しているので
注意して下さい。

  • 業務独占の資格 = スキルアップ
  • 名称独占の資格 ≠ スキルアップ

② 資格≠給料が上がる

資格を取っても、自動的には給料アップしません。
というのも資格手当のない病院もあるから。
さらに資格資格手当があっても、値段もピンきり。

例えば私の病院は1資格1万円でした。
ネット情報だと3000円の病院もあるそうです。

給料を上げるにはこの3つをリサーチ

  • 資格手当はそもそもあるか?
  • あるとしたら、いくらか?
  • どの資格が該当するか?

キレイゴト抜きで、高額な資格手当を
用意している病院
に転職して下さい!!

資格手当の金額は基本的にネットには掲載されていません。
きっとあるだろうと憶測するのは危険。
転職エージェントさんに調べてもらったほうが失敗を防げます。
具体的なやり方はこちらです。
【断言】看護師の給料の高い低いは何で決まる?【答え:病院の経営者】

③ 資格≠病院で重宝される

病院の経営者にとって、
資格取得者はコスト。

例えば、看護師としての能力が同じだとしたら、
どちらを採用したいか?

基本給資格手当1万円/1つ給料
資格が3つある看護師A25万3万28万
関連資格なしの看護師B25万025万
看護師Bですよね・・・

私みたいに資格は持ってるけど、
病院に貢献できない看護師は煙たがられるということですね・・・

ここでいったんまとめますね。

  資格の事実

  • 資格はスキルアップと関係ない
  • 資格で給料アップするとは限らない
  • 資格だけあっても病院から評価されない

この3つはぜひ記憶の片隅に・・・
膨大な時間とお金の無駄が避けられます。

では、資格は何の役に立たないのか?
取る意味はないのか?

2. 看護師にとって資格が本当に役に立つとき

3つのパターンをまとめます。

  資格が役に立つ3つの状況

  • 採用条件になってるとき
  • 給料アップ(※注意点2つ)
  • 仕事がしやすくなる

一つずつ解説しますね。

資格メリット① 採用条件になってるとき

当たり前ですが書きますwww
これこそ資格の威力が最大限に発揮するとき。

例えば、就職したい病院が、「専門看護師を募集」とあれば、
専門看護師の資格を取る価値がありますよね。

逆に言うと・・・
就職・転職に必要なければ、資格取得は
ほとんど場合ムダになるってことです。
なぜなら、スキルアップしないから・・・

資格メリット② 給料アップ

必須条件が2つあります。

  資格取得で給料を上げる条件2つ

  • 高額な資格手当のある病院を選ぶ
  • 最低でも3年は働く

一つでも欠けると、資格は損失になります。

例えば、私は精神保健福祉士を取得するのに
学費などで35万円はかかりました。
資格手当は1万円/月。
つまり3年働いてようやく資格が利益を生む。

かりに資格手当が3000円の病院だと、
利益を出すに、10年もかかります!!
いかに病院選びが大事かわかりますね。

資格メリット③ 仕事がしやすくなる

権威性が増すからです。
例えば「この人は資格を持ってるスゴい人だ」
と思ってもらえ、発言に説得力が増し、
人に仕事を依頼しやすくなります・・・

私の上司は、資格を『喧嘩の道具』と表現してました。
「資格は交渉のときに相手を圧倒させるもの」だそうですww

資格のメリットはこの3つで以上です。
もしかしたら、「メリットが少ない」と思ったかもですが、
これが現実です

もちろん、これ以外にも
試験に合格して資格を取ると、自信がつきます。

最後にキレイゴトをひとこと言うと、
自分だってやればできるんだという自信。
この成功体験は資格そのもの以上の価値がありました。

この記事が少しでもあなたの資格取得に役に立てば
嬉しいです。お読み頂きありがとうございました。

  • この記事を書いた人

オッシー

精神科救急ナース13年経験 | 現 個人事業主ライター | 資格: 公認心理師 + 精神保健福祉士 | 看護師ならサービス残業は当たり前と13年洗脳されていました。 いま看護業界からサービス残業を消す方法を考えています。

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