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【ファン歴25年】ボブ・ディラン自伝を徹底レビューした結果がこちら

2021年7月23日

ボブ・ディラン自伝、読んでみようかな?
どんなこと書いてあるんだろ?
詩のように難しくないかぁ・・・

こんにちはオッシーです。
わたしはボブ・ディラン歴25年(中2から)のファンです😌
『ボブ・ディラン自伝』は発売の2006年に1回読了。
15年ぶりに最初から再読しました。

本記事内容

お好きなディランの曲をかけながらどうぞ!

1.ボブ・ディラン自伝はこんなことが書いてある

ザザッと一覧にしました。

全内容(第1〜5章)

  • 生まれ育った土地の思い出
  • 幼少期の生活(どんな遊びをしていたか)
  • 親との関係/確執
  • 学生時代の記憶
  • 「ボブ・ディラン」の名前の由来
  • デビュー前のライブハウスでの出来事
  • デビュー・エピソード
  • 恋人との出会い
  • 影響を受けた音楽/小説(⬅好きな人は100%ハマる)
  • マスコミにうんざり
  • 妻と子どもとの静かな生活
  • 成功からの挫折
  • 挫折からの回復
  • 作曲、作詞方法
  • アルバム制作の過程(新しい夜明け/オー・マーシー)

たくさん書き出しててすいません・・・
でも、1つでも気になったら、迷わず読むことをおすすめします。
評論家ではなく、ボブ・ディラン自身が語っているから。

歌詞のような難しさゼロ!!

物語になっていて、スッと理解できます。
さらに翻訳も素晴らしく日本語に違和感なし。

どの年代が書いてある?

  • 幼少期からデビュー直前(1941〜1962)
  • バイク事故から『新しい夜明け』リリースまで(1966〜1970)
  • 『オーマーシ』制作前後(1987〜1989)

あれっと思いますよね?

時系列で書かれていない

時代が飛んだり、行ったりきたりします。

この構成が人によっては読みにくいって思うかも

60年代の3部作はノータッチ

  • Bringing It All Back Home
  • Highway 61 Revisited
  • Blonde on Blonde

3部作の裏側だけ知りたいって人は、ガッカリするかも。

でも、『新しい夜明け』『オー・マーシー』が好きなファンなら、必読!!
この2つのアルバムだけは制作過程が細かーく書かれています。

影響を受けた音楽

星の数ほどミュージシャンが登場します。
好きなミュージシャンがいたら、ハマります。

ほんの一部紹介

  • ビートルズ
  • バディ・ホリー
  • ロイ・オービソン
  • ウディ・ガスリー
  • ロバート・ジョンソン

自伝の続編はある?

ボブ・ディランは3冊の自伝を出版社(サイモン&シュスター社)と契約しているようです。この本はそのうちの1冊。
2冊目は2006年頃予定・・・

いま2021年ですけど・・・ま、待ちましょう!!

2.ボブ・ディラン自伝 レビュー

感情が揺さぶられるシーンを5つあげます。

①親との価値観の不一致

父親とはそりが合わなかったと正直に書いてあります。

少年時代のわたしにとって、父との文化の差、世代の差はどうしても埋められないものだった。(中略)学校の教師に息子さんは、芸術家肌ですねと言われ、ことばを飾らず率直な物言いをする父は言ったものだ。「芸術家ってのは、絵を描くやつじゃないのかね?」

P.130 第3章新しい夜明け

ボブ・ディランの白けてた顔が浮かぶ。
親と価値観が違う・・・
わかる・・・
歌詞にも反映されてますね。

Come mothers and fathers throughout the land
(国中の母親と父親へ)
And don’t criticize what you can’t understand
あなたたちが理解できないことを批判してはいけない
Your sons and your daughters are beyond your command
(息子や娘さんはあなたの思いどおりにはならない)

The Times They Are a-Changin by Bob Dylan
訳:オリジナル

②ボブ・ディランの恋愛

FREEWHEELIN’ BOB DYLANのジャケの女性です。

突然、まわりの空気が熱くなり、バナナの葉でいっぱいになった気がした。スージーと話をはじめると、頭がぐるぐる回り出した。いままではヒュッと音を立てて耳をかすめるだけだったキューピッドの矢が心臓に命中し、その重みがわたしに自分を失わせた。

P.329 第4章 氷の川

バナナの葉!!
ディランの一目惚れ感。
この気持ちわかる・・・

③デビューへの歓喜

ディランは、ジョン・ハモンドというレコードプロデューサーと出会い、コロンビア・レコードからデビューします。

そのハモンドのオフィスに自分が座っているとは、夢をみているとかし思えなかった。ハモンドがわたしにコロンビアと契約しろと言うなんてことが信じられるものか。すべてがつくりごとのように聞こえた。

P.6 1章 新たな一歩

驚きと喜びが混じった若き日のディラン。
ノーベル賞もすべてここから始まった・・・

④ボブ・ディランの挫折

1987年頃です。
当時、トム・ペティ・アンド・ザ・ハートブレイカーズとツアーをやっていたそうですが、制作意欲が落ちきっていたと書かれています。

もう私の時代は終わった。心のなかでうつろな声がして、引退してテントをたたむのが待ち遠しかった。

P.179 第4章 オー・マーシー

ボブ・ディランの低迷期。
読む前から知ってたけど、ここまでだったのかと驚きました。
やっぱり自伝の心情描写は特別。

⑤ボブ・ディランの回復

挫折からの続きです。
引退を考えていたとき、
雨が降る夜、通りを歩いていると、バーからジャズが聞こえてきました。
そこで、無名シンガーの歌を聴き、ボブ・ディランは復活の兆しを見つけます。

失墜した心を必死に取り戻そうとするディランの姿

レビューまとめ

物語のように読みやすく心地良く、知りたい欲(好奇心)がたっぷり満たされました。

親との確執、恋愛、デビュー、挫折、回復。
ボブ・ディランの感情がわかりました。

3.ボブ・ディラン自伝以外の本はない?

ボブ・ディランを知るための本を3冊ピックアップ

ボブ・ディラン インタビュー大全

1つだけ注意。
マスコミ嫌いのディラン。
果たして本当のことを話してるか?
わかりません・・・

ダウン・ザ・ハイウェイ—ボブ・ディランの生涯

自伝より厚く、 難しい。
ディランが書いた本ではない・・・
自伝より純度が下がる。

タランチュラ

20代のディランが書いた本です。
純度100%ですが、詩のように難解。

ボブ・ディランの人となりを知るには、
個人的には、『ボブ・ディラン自伝』がベストでした。
ディラン自身が書いている、
物語のようにわかりやすいから。

最後:ボブ・ディランをいま知らないといけない理由

リアルタイム性が失われるから。

例えば、ビートルズ。
2020年代に聴く。1960年代に聴いた。
どちらも同じ音楽ですが、
音の臨場感がまったく違う。

臨場感はお金で買えない

ボブ・ディランは2021年で80歳。
ボブ・ディランはいまの私たちと同じ時代です。

リアルタイム性は、失われたら取り戻せない価値。

ボブ・ディラン自身が語った自伝には臨場感が詰まってます。

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