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精神科の就職で失敗しない最重要ポイント1つ【看護師歴13年が解説】

2022年7月16日

「精神科に就職しようと考えてるんだけど、一番気をつけなきゃいけないことって何だろ??」

この記事は、いま一般科で働かれている看護師の方に向けて書いています。

  精神科就職の最重要ポイント

  • 慢性期病棟と急性期病棟を間違えない

はじめまして(ペコリ😌)
公認心理師のオッシーといいます
サイト訪問ありがとうございます

この記事で、精神科の就職の注意点がわかって、カンタンに失敗を避けられ、
失敗を避けられたら、就職もイメージとおりに進みます。

  目次:お好きなとこだけどうぞ(目安4分)

  • この記事を書いた人

オッシー

看護大学卒業後、精神科急性期看護師を13年間していました。臨床時代に精神保健福祉士、社会福祉士、ケアマネ、公認心理師の資格を取得。今はブログを書いて生活しています。13年間の看護経験を活かして、20代の看護師に向けて転職情報を発信しています。

それでは…

1. 看護師が精神科の就職で失敗しない最重要ポイントは病棟選び

あらためて精神科の就職で失敗しない最重要ポイントは、慢性期病棟と急性期病棟を間違えないです。
なぜなら、向いている看護師のタイプが正反対だからです。

  慢性期と急性期それぞれの向いている看護師

慢性期向きの看護師急性期向きの看護師
残業したくない退屈は嫌い / バリバリ働きたい
自分のペースで働きたい精神科救急をやりたい
身体介助はできるだけしたくない大変でも色んな看護技術を身に付けたい
患者さんとじっくり話がしたい最先端の精神科医療を学びたい
レクやイベントを楽しみたい難しい精神症状の回復に関わりたい
慢性期向き急性期向き
刺激はあまり好きではない刺激が欲しい
ゆっくり働きたい忙しい方がやりがいを感じる
患者さんとゆっくり話がしたい精神科ならでは医療処置をしたい
医療処置とは、隔離拘束や鎮静処置など
慢性期向き急性期向き
定時で帰りたい残業OK バリバリ働きたい
自分のペースで働きたい精神科救急をやりたい
落ち着いた環境が好き刺激が多い環境が好き
患者さんとじっくり話したい隔離拘束や鎮静処置を学びたい

例えば、患者さんと会話がしたいのに急性期に就職したら、救急で忙殺されます。
精神科救急をやりたいのに慢性期に行ったら、救急医療はまったくできません。

こんな単純な選択ミスしないと思うかもですが、私が急性期病棟にいた時、「精神科はゆっくり患者さんと話せるので選びました」という看護師を多く見てきました。
どうか間違えないようお願いします。

慢性期と急性期はなぜこんな違うのか?

慢性期と急性期で、役割が違うからです。

  精神科病棟の2つの役割

  • 慢性期:療養
  • 急性期:治療

ここから、救急や入院者数にも違いがでます。

  急性と慢性期の救急と入院者数の例

慢性期急性期
役割療養治療
救急受け入れ✕(原則しない)○(24時間)
入院者数 / 1週間1〜3人(※)20〜35人(※※)
(※)慢性期病院から転職した看護師の例より
(※※)私の勤務してた急性期病院

もちろん、忙しいからダメというわけではありません。
大切なのは、あなた自身が急性期・慢性期どちらに合っていると思うかです。

めっちゃ余談ですが、給料は同じです…
»精神科看護師の給料は安い?【年収682万円の給与をお見せしますね】

ここからの情報は、病院探しをスムーズに進めるための内容です。

2. 精神科病棟の慢性期と急性期の見分け方

急性期と慢性期は、名称で見分けられます。

  急性期と慢性期の名称

急性期慢性期
精神科救急入院料(スーパー救急)精神療養病棟入院料
精神科急性期治療病棟入院料15対1 入院基本料
10対1入院基本料18対1入院基本料
13対1入院基本料20対1入院基本料

厚生労働省の資料をごらんください。

  精神保険医療福祉の現状(クリックで拡大)

画像引用 精神保険医療福祉の現状 厚生労働省

青色と赤色に分けます。

画像引用 精神保険医療福祉の現状 厚生労働省
画像引用 精神保険医療福祉の現状 厚生労働省

大まかですが、青色が急性期の特徴、赤色が慢性期の特徴をもってる病棟です。

  急性期と慢性期の名称

急性期慢性期
精神科救急入院料(スーパー救急)精神療養病棟入院料
精神科急性期治療病棟入院料15対1 入院基本料
10対1入院基本料18対1入院基本料
13対1入院基本料20対1入院基本料

15:1とか10:1は、数字が小さくなるほど、患者一人にあたりの看護師の人数が多くなります。

例外: 急性期・慢性期で区別できない病棟

例えばこちらです。

  地域移行機能強化病棟

1年以上入院している患者又は当該保険医療機関での入院が1年以上に及ぶ可能性がある患者に対し、退院後に地域で安定的に日常生活を送るための訓練や支援を集中的に実施し、地域生活への移行を図る病棟

診療報酬点数表

  特殊疾患病棟入院料

別に厚生労働大臣が定める重度の障害者(重度の意識障害者を含む。)、筋ジストロフィー患者又は難病患者等を主として入院させる病棟(以下省略)

診療報酬点数表

他にも認知症、児童思春期、アルコール専門の病棟もあります。

特定の疾患を深く学びたいというわけでなければ、慢性期、急性期どちらでも精神疾患を広範囲に学べますのでご安心ください。

次は病院のホームページを見ます。
ここは注意点があります。

3.【注意点あり】精神科の病院のホームページをリサーチ

慢性期か急性期かは、病院ホームページの病院概要に書いてあります。
ごらんください。

  A病院

こちらの病院は慢性期。
「15:1」と精神療養病棟入院料だからですね。

次はどうでしょうか?

  B病院

こちらの病院は慢性期と急性期、両方。
15:1は慢性期で、精神科救急入院料は急性期ですね。

注意:病棟情報は書いてないことが多い…

実は、書いてないことが多いんです…

精神科病院のHPをいま20個くらい見たら、ほとんどの病院が、10:1とかの入院基本料が書いてない。病床数だけじゃ、慢性期か急性期かわからん。看護師の向き不向きは、慢性期と急性期で真逆なんだから、書くべき。今のままだと、精神科に就職して失敗する人が一向に減らない。

慢性期か急性期どちらかわからないときの解決策です。

まとめ:思い描いた精神科看護師になるには情報がすべて

当たり前すぎてごめんなさい。
慢性期か急性期かわからない場合は、病院へ直接連絡です。
電話かメール…

め、めんどくさい…ですね😅
これもすべては就職を成功させると思えるかです!!

第2の方法:転職サイトを使う

第2の方法は転職サイトの転職アドバイザーにリサーチしてもらう方法です。
転職サイトに登録すると、転職アドバイサーという専門家が、病院の内部事情をリサーチしてくれます。
例えば、こんな感じです。

「マイナビ看護師」の転職・就職支援サービスでは、看護業界や病院、医療業界に精通したキャリアアドバイザーが、転職・就職希望者の立場に立った情報(「病院の雰囲気」や「看護師の定着率」「残業時間」など)を提供することが可能です。

マイナビ看護師

もし求人票だけではわからなときは、看護師転職サイトのアドバイザーにリサーチしてもらえます。

  慢性期と急性期それぞれの向いている看護師

慢性期向きの看護師急性期向きの看護師
残業したくない退屈は嫌い / バリバリ働きたい
自分のペースで働きたい精神科救急をやりたい
身体介助はできるだけしたくない大変でも色んな看護技術を身に付けたい
患者さんとじっくり話がしたい最先端の精神科医療を学びたい
レクやイベントを楽しみたい難しい精神症状の回復に関わりたい
慢性期向き急性期向き
刺激はあまり好きではない刺激が欲しい
ゆっくり働きたい忙しい方がやりがいを感じる
患者さんとゆっくり話がしたい精神科ならでは医療処置をしたい
医療処置とは、隔離拘束や鎮静処置など
慢性期向き急性期向き
定時で帰りたい残業OK バリバリ働きたい
自分のペースで働きたい精神科救急をやりたい
落ち着いた環境が好き刺激が多い環境が好き
患者さんとじっくり話したい隔離拘束や鎮静処置を学びたい

引用 / 参考
・精神保険医療福祉の現状 厚生労働省
・診療報酬点数表

  • この記事を書いた人

オッシー

看護大学卒業後、精神科急性期看護師を13年間していました。臨床時代に精神保健福祉士、社会福祉士、ケアマネ、公認心理師の資格を取得。今はブログを書いて生活しています。13年間の看護経験を活かして、20代の看護師に向けて転職情報を発信しています。

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