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【ボブ・ディラン】風に吹かれて 聴くだけではわからない3つのスゴさ

2021年5月2日

「風に吹かれてって何がそんなにすごいの? フツーの曲じゃない?」

この疑問に答えます。

本記事の内容

  • 風に吹かれてのザックリ時代背景
  • 風に吹かれてのスゴさ

まず私ですが、中2の頃にボブ・ディランを知って25年間、聴き続けてます。
聴いてもさっぱりわからなかった当時を思い返してこの記事を書いてます。

風に吹かれての時代背景

さらっと風に吹かれての当時の背景です。

  • 時代:1960年代
  • 場所:アメリカ
  • 状況:ベトナム戦争下
  • リリース年:1963年
  • 収録アルバム:フリーホイーリン・ボブ・ディラン
  • ボブ・ディラン年齢:22,23歳
  • ボブ・ディラン状況:デビューして間もない駆け出し中(まだヒット曲なし)

1つ質問させて下さい。
ボブ・ディランともし同じ状況だったら、どんな曲を作りますか?

自分が作った一番キャッチーなメロディ?
自分が世に訴えたい歌詞?

若き日のボブ・ディランが作った風に吹かれてを聴いてみましょう。

風に吹かれてのスゴさ

3つあると思います。

1.個性を出すことに固執していない

風に吹かれてのメロディには元ネタがあるからです。
実は風に吹かれては完全オリジナルではありません。

この引用はどう思いますか?
自国の伝統の曲を踏まえているあたり、基礎となる土台としっかりしています。

ちなみにボブ・ディランはこの曲もカバーしています。

まだオリジナリティがなかったのでは、と思えなくもない・・・
けど、このような重厚な曲を若い頃から聴いていたボブ・ディラン・・・
ただ者ではないですね・・・

次は歌詞です。

2.自分が伝えたいことを歌っていない

一部を引用します。

Yes, and how many times must the cannonballs fly

Before they’re forever banned?
あとどれくらい飛べばいいんだ
砲弾が永遠になくなるまで

引用元:Blowin’ in the wind Bob Dylan
和訳:オリジナル

風に吹かれての歌詞は、当時のアメリカの人が聞きたいと思える言葉です。
時代背景を考えると、多くの人は、戦争を嫌っていたはずだからです。

ボブ・ディランの目は、他者に向けられてます。
事実、歌詞には I(私)が一度も登場しません。

ミュージシャンが自分が言いたいことを言わないって、よく考えると不思議ですね。

次は演奏法です。

3.演奏テクニックを出さない

風に吹かれては、誰でも歌えて、ギターをかじった人なら誰でも演奏できます。
声の音域は狭く、速弾きなどのギターテクはありません。

たとえば、色のあるカラフルな「風に吹かれて」を聴いてみます。

高音の伸びのある声、心地良いいですよね・・・
一方で、ボブ・ディランの風に吹かれては、誰もが歌えるという魅力があります。

例えば、当時の反戦メッセージとして扱われて、多くの人に歌われました。
さらに多くのミュージシャンが、この曲をカバー。
結果としてヒットしました。

ギターがうまくなかったのではと思ったら、こちらをどうぞ。
風に吹かれてと同じアルバムに収録されてます。

まとめ

オリジナルに固執せず、伝統を引用する
自分ではなく、周りの人に目を向ける
テクニックを出さず、誰もが弾いて歌えるようにする

若き日のボブ・ディランの風に吹かれて
聴いてみて、どんな印象を持ちました?

風に吹かれて:オリジナル・バージョン

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