「精神科看護師の向き不向きってあるのかな?
自分が向いているのか知りたい。
でも、不向きだったらどうしよう・・・」
こんにちは😊
患者さんから「オッシーさん」と呼ばれて
精神科急性期看護師を13年間経験しました。
よろしくお願いします(ペコリ)
精神科は「話すのが得意な人」が向いてるって
よく言われますけど、私は違う意見を持っています。
本記事内容(所要時間0:03)
1. 精神科看護師の向き不向きの基準は?

まず私が考える向き不向きの基準です。
精神科の向き不向き
- 向いてる:ストレスなく長く働ける
- 不向き:すぐに辞めざるを得なくなる
一つずつ解説しますね。
精神科に向いてる人
- 話すのが苦手な人
- 心理学・脳科学が好き
- 良い意味で他人に関心がない
話すのが苦手な人
「話が得意な人が向いてる」は間違ってます。
なぜなら患者さんが望んでいるのが、どちらか考ればわかるからです。
- ○ アドバイスが欲しい
- ✗ 気持ちを聞いて欲しい
話す力がないと思ってる方は安心して下さい。
精神科で求めているのは、
聞くことはできるけど話すのが苦手な人です。
もちろん、話すのが得意な人も向いてます。
しかし、聞く力がないとうまくいきません。
心理学・脳科学が好き
これはわかりますね。
精神科で働いたら、さらに楽しめます。
例えば、脳科学は精神科の薬の理解で、
心理学は、患者さんとの対話で存分に発揮できます。
バイアス、メタ認知、ドーパミンといったワードを見ると
ゾクゾクする人は100%精神科に向いてます。
良い意味で他人に関心がない
ストレスなく働ける人です。
干渉せず、飲み込まれもせず、最適な距離を保てるからです。
例えば、患者さんから「訴えてやるからな!!」と暴言を浴びても、
「どうせ他人事」と思って、定時でタイムカード切れる人です。
もちろん、関心があってはいけないわけではありません。
しかし、悪い意味で関心が強すぎると、自分と患者さんの境界線を失い飲み込まれます。
その他の向いてる人:コミュニケーションを取るのが好き。精神的にタフ。根気強く気長に向き合える。観察力がある人。
言うまでもないですね・・・
次は、残念ながら不向きな人です。
2. 精神科看護師に不向きな人とは

本音で書きます。
これは私が長年見てきた退職・休職せざるを得なくなったスタッフの共通点です。
精神科に不向きな人
- 夜眠れない
- 感情コントロールができない
- 正義感が強すぎる
夜眠れない人
精神科で働いたら、身体的にも精神的にも破綻します。
「看護師はカラダが資本」は完璧な事実。
精神科にも100%当てはまります。
感情のコントールができない
例えば、患者さんの言動を過度に引きずって落ち込む。
暴言を受けて、興奮して言い返してしまう。
特に怒りのセルフコントールができないと、
医療者として働けなくなるほどの致命的なトラブルになります。
正義感が強すぎる
患者さんは、自分の意思に関係なく、強制的に入院させられます。
病室から出られず、手足も縛られます。
この現実に納得できない人は、
自分の正義と自分がやってる行為に亀裂が走って、働けなくなります。
残念ながら、最後の「正義感が強すぎる人」が精神科で働ける方法を私は知りません。
では、夜眠れない、感情が不安定な人は
本当に精神科では働けないのでしょうか?
3. 精神科に不向きな人でも働ける場所

2つ可能性があります。
- 慢性期病棟(夜勤はしない)
- 精神科外来・クリニック
慢性期病棟(夜勤はしない)
良い意味で、落ち着いて働けます。
なぜなら患者さんの病状が急性期病棟と比較すると安定しているからです。
不眠の人は日勤のみの勤務のほうが良いと思います(交渉する必要があるかもですが…)。
デメリットは、刺激が少なく仕事が単調になるです。
しかし、まずは自分の健康が一番です。
どうか無理して急性期病棟を選ばないようにして下さい。
精神科外来・クリニック
良い意味で患者さんとの距離が遠いです。
なぜなら、外来患者さんは、看護師のことを気にしていないから。
外来患者さんの頭の中は、医師からどう診察・診断されて、どんな薬をもらえるかだけです。
外来看護師の仕事内容はこちらでわかります。
▶【経験13年】精神科外来看護師の仕事内容を3つ紹介【向いてるかも解説】
補足:精神科で働くあなたを助けてくれる本
2種類あります。
- 精神科疾患の知識
- ストレスの知識
精神科疾患の知識
患者さんの言動の背景が、理屈で理解できるので、感情が乱れません。
援助者必携 はじめての精神科 第3版
ストレスの知識
身体を休めるにはまず正しい知識を得る。
代表例は、疲れとストレスの関係についてです。
疲労ちゃんとストレスさん
うつ病は心の弱さが原因ではない
自分に合った場所と知識があれば、精神科で働けます。
どうかあきらめないで下さい。
まとめ:精神科看護師になろうか迷う悩みをゼロに

精神科看護師になるかどうかの判断材料をまとめます。
精神科に向いている人
- 話すのが苦手な人(聞く力がある)
- 心理学・脳科学が好き(精神科に深く関連)
- 良い意味で他人に関心がない(適切な距離を保てる)
当てはまれば、あとは2択ですね
- 興味がある精神科看護師になる
- 興味のない他の科の看護師になる
よくある疑問:精神科の知識やスキルがなくても精神科で働ける?
答えはYesです。
もちろん、疾患や薬の知識があったほうがスムーズに働けます。
しかし、現場と知識は違いますよね。
現場のことを学べるのは現場だけ。
精神科に興味があるのに、精神科看護師にならないのは、
本当にもったいないです。
もちろん大変なことはあります。
でも、自分の興味がある仕事で、給料をもらえて成長もできるなんて幸せですよね。
まずは行動。
一歩ずつ動きながら考えていきましょう!!
今回はこれで以上です、ありがとうございました。
心病む人が回復しますように・・・
記事内で紹介した書籍
援助者必携 はじめての精神科 第3版
疲労ちゃんとストレスさん
うつ病は心の弱さが原因ではない