精神科の外来看護師ってどんな仕事するんだろ?」
「自分って外来看護師が向いてるかな?」
こんにちは
オッシーといいます。
精神科急性期看護師を13年間経験しました。
病棟メインでしたが、外来業務もサポートしていました。
精神科の外来・クリニックの看護の疑問にお答えします。
本記事内容(所要時間0:06)
1. 精神科の外来看護師はもっと脚光を浴びるべき
最初に断言します。
精神科外来の看護師になろうと思っている人は、現在の精神科医療の流れに乗っています。
なぜなら、外来患者数が増加しているからです。

精神疾患を有する総患者数は約419.3万人であり、増加傾向である。
個別事項(その10) 中 医 協 総 - 2元 . 1 1 . 2 0
入院患者数は過去15年間で減少傾向である一方、外来患者数は増加傾向である。
外来医療の需要が増えているため、
外来看護師はこれからも求められるといえます。
外来看護師への偏見
病棟と比べたら、外来看護師は大した仕事をしてないと思ったら、大きな間違いです。
もし正しいなら、389万人の外来患者さんは誰が看護するのでしょうか?
そもそも患者さんから見たら、病棟と外来に優劣はありません。
どちらも精神科医療に100%必要な仕事です。
偏見はスルーしましょう。
では外来と病棟の看護はまったく別モノでしょうか?
2. 精神科看護師の外来・クリニックの仕事内容

結論から言うと、病棟と外来の仕事は本質的には同じ。
ウェイトが違うだけです。
一番の違いは『療養上の世話』の業務量が逆転するところ。
病棟看護師
療養上の世話 > 診療の補助 > 事務作業
外来看護師
診療の補助 > 事務作業 > 療養上の世話
では、外来看護の代表的な仕事を3つあげます。
外来・クリニックの看護師の仕事内容
- 予診(インテーク)
- 医療処置(与薬、採血、注射)
- 診療の補助(バイタル測定、検査)
①予診(インテーク、アナムネ)

主に初めて来院した人に行います。
具体的には、医師が診察する前に、来院者・家族から基礎情報を聞き取り紙に書いてまとめます。
基礎情報:氏名、年齢、性別、家族構成、職業、主訴、受診歴、身体既往、飲酒・喫煙歴etc
②医療処置(与薬、採血、注射)

意外と思うかもですが、精神科でも一般科と同じように採血をよくします。
内服や注射の副作用が出ていないか確認するためです。
手技が苦手な人でも、場数をこなせるので慣れます。
元々得意な人は、さらに力を発揮できますね。
③診療の補助(バイタル測定、検査、服薬指導)

例えば、医師から指示があったら血圧を測定をしたり、
長谷川式認知症スケール(認知症の検査の一つ)などを行います。
その他の仕事内容:
病院の中にある外来であれば、病棟看護師と入院退院調整も行います。
事務的な作業だと、カルテ整理、診断書などの書類下書きがあります。
これくらいなら、できそうだと思えたかもですが、
それほど甘くはありません。
3. 外来看護師として働くときの注意点

「こんなはずじゃなかった」とならないために3つあげます。
- 給料が低い
- クレーム不可避
- オリジナリティを出せない
① 給料が低い
夜勤などの手当がないからです。
給料の仕組みについてはこちらの記事でわかります。
▶経験13年の精神科看護師の年収は?【給料をムリなく上げる方法も解説】
メリットを言うと、生活リズムが乱れないことですね。
② クレーム不可避
「注射で腕が腫れたどうしてくれる」
「医師が話を聞いてくれない」
「待ち時間が長い」
自分のことでないことも迫られます。
クレームは予測しておいてほうが良いです。
正直、クレームは病棟看護師にもいえることですけどね。クレームのない医療現場はない・・・
③ オリジナリティを出せない
外来患者さんは、医師の診察を受けるために来院してるからです。
例えば、私たちが風邪などで受診するとき、看護師を気にしないと同じです。
考えることって、医師がどう診察する、どんな薬をもらえるかですよね。
外来患者さんが外来看護師に求めていることは、良くも悪くも『そつなく』です・・・
4. 外来・クリニックに向いている精神科看護師とは?

4つあげます。
外来看護師に向いている人
- 話すのが苦手な人
- 自分には個性がないと思っている人
- 考えるのが苦手な人
- プライベートを優先したい人
話すのが苦手な人
予診(インテーク)のとき強力な武器になります。
なぜなら来院者の話を妨げず聞けて、多くの情報を集められるからです。
例えば、患者・家族の何気ない生育歴のエピソードを予診で拾ったことが、
医師の診断の役に立ったなんてことがあります。
予診は看護師の聞く力で決まります。
予診のうまい看護師はもっと評価されるべき!!
自分には個性がないと思っている人
なぜなら主観(ノイズ)を入れずに患者さんと医師をつなげられるからです。
こんなの誰でもできると思ったかもですが、実はめっちゃ難しい。
しゃしゃり出る人(私のような)は「さっきの人は喋り方に違和感ありました。○○の症状かもですね」とノイズを出します。
個性がないことは強み
装飾や色はいらないんです。
外来では真っ白が一番の価値です。
考えるのが苦手な人
外来で求められるのは思考力ではなく反射神経だから。
例えば、「なんでこの患者さんに採血が必要なんだろう?」なんてうだうだ考えなくていいんです。
医師が採血が必要と判断して、患者さんが同意したら、あとは実施するだけ。
考える力がある人だけが評価されるのは、私は間違っていると思っています。
余計なことを考えず迅速に業務をこなす人も同じように評価されるべき。
仕事よりプライベートの時間を大事にしたい人
プライベートを時間確保したいけど看護師は続けたいと思う人にとって、外来はベスト。
病棟と比較すると、残業が少ないからです。
負い目を感じる必要はゼロ
繰り返しますが、外来患者数は増加傾向。
外来看護師は求めれています。
どうかどうか自信を失わないでください。
まとめ:外来看護師に向いている人とは?
- 話すのが苦手な人▶聞くのが得意な人
- 自分には個性がないと思っている人▶個性を隠せる謙虚な人
- 考えるのが苦手な人▶ルーティンワークが得意な人
- プライベートを優先したい人
あなたの眠っている価値が発揮されることを願っています。