「精神科に興味があるんだけど、
看護師のレベルが低いってホント・・・」
「そんなこと・・・ないよね・・・」
こんにちは公認心理師のオッシーといいます。
私は精神科急性期看護師を13年間経験。
100人以上の看護師と仕事してきました。
突然ですが、こちらを見たことありますか?

今回は、「レベルが低い」がホントかどうかを解説します。
この記事は、あなたの精神科への興味を下げるフェイク情報を
ぶっ壊すために書きました。
本記事内容(所要時間0:03)
1. 精神科看護師はレベルが低いはホントか?

まず心配いりません。精神科に行っただけで、
今のあなたのレベルが低くなることは100%ない。
なぜなら、あなたが精神科看護師になったら、
専門的な精神ケアを習得してレベルアップするからです。
「看護師のレベルは診療科目で決まる」は間違い。
看護師のレベルはフィードバックで決まる
看護師の3大フィードバック
- セルフフィードバック
- スタッフからのフィードバック
- 患者さん(家族)からのフィードバック
フィードバック | 具体例 | レベルアップ |
---|---|---|
セルフフィードバック | 副作用の説明がうまくできんかった | 帰って勉強しよ |
スタッフフィードバック | 「あんたの申し送りわかりづらい!!」 | どこがわかりづらかったか聞こう |
患者さんフィードバック | 「もう嫌です、担当変えて下さい!!」 | 何がいけなかったか考えよ |
本質は、フィードバックを得られる環境に身を置くか。
「いやいや!! 精神科看護師の身体ケアのレベルは低いでしょ」
と思ったかもです・・・
2. 【経験談】精神科看護師として働くデメリット

キレイゴトなしで正直に言います。
精神科では、専門的な身体ケアのレベルアップはできません。
言うまでもないかもですが、
ケアを必要とする患者さんが入院しないからです
具体例:私(精神科看護師)が13年間でやらなかった技術
- 輸血管理
- ドレーン管理
- がん疼痛治療
- シリンジポンプ操作
- 中心静脈カテーテル管理(⇐これは一回だけ・・・手震えた)
「じゃあ、やっぱレベルが低いじゃん」と思ったら
ぶっちゃけそのとおりです。
『看護師はどんな身体ケアもできなくてはならない』という完璧主義な人は、
精神科看護師になってはダメです。
身体科看護師として働くデメリット
裏返しです。
専門的な精神ケアのスキルを学ぶ機会を失う。
理由も同じです。
専門的な精神ケアを必要とする患者さんが入院しないからです
例えば、身体は健康だけど、仕事に忙殺された方。
たとえ大学病院でも精神科以外科に入院することはありえません。
専門の治療しないと自殺するからです。
結論:何を学びたいかが、すべて
看護師 | 専門的な身体ケア | 専門的な精神ケア |
---|---|---|
身体科 | ◎ | ✕ |
精神科 | ✕ | ◎ |
余談:私は13年の看護キャリアすべてを、精神ケアに注ぎました。
後悔ゼロです。1000人以上の方を退院まで導いた実績があるので、
「レベルが低い」って声なんてどうでもいいwww
精神科でフィードバックを得れば、レベルは上がります。
しかし・・・それだとバーンアウトします。
3. 【脱バーンアウト】精神科看護師としてゆっくりレベルを上げていく方法

看護師のレベルはフィードバックで決まると解説しましたが、
フィードバックは諸刃の刃。
多すぎでも少なすぎてもダメです。
フィードバックとレベルの関係

注:マンネリとバーン・アウトは共存することがあります。
この場合、まずフィードバックを減らして休息です。
よくある間違いイメージ

朗報:精神科は2つのタイプ(病棟)がある
病棟 | 役割 | 病状変化 | フィードバック | 何を和らげる? |
---|---|---|---|---|
慢性期 | 療養 ≫ 治療 | 小さい | 少ない | 疲労 |
急性期 | 治療 ≫ 療養 | 大きい | 多い | マンネリ |
今のあなたの状態に合わせて病棟を選べば、
100%精神科看護師としてレベルは上達します。
もちろん慢性期でも『セルフ・フィードバック』を継続すれば、一生レベルアップします。
逆に言うと、セルフ・フィードバックをしないと、どこで働いても同じ。
診療科目で看護師のレベルをジャッジするのはこれでおしまい
他人の声を気にせず、自分に合った環境で働きましょ😌
今回はこれで以上です。
お読みいただきありがとうございました。
参考
・看護師が実施している医療処置の例 (厚生労働省)
・看護師のバーンアウトに関連する要因 (日職災医誌,58:120─127,2010)