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【事実】精神科看護師に向いてる人とは?【話すのが苦手なあなたです】

2023年8月4日

「精神科看護師に向いてる人の特徴を知りたい。
精神科に興味があるけど、話すのが苦手だし、メンタルが弱くて引きずりやすい性格だけど、大丈夫かな・・・」

こういった疑問にお答えします。

  本記事の内容

はじめましてオッシーといいます。
サイト訪問ありがとうございます(ペコリ😌)

精神科ってイメージがわかず、自分が向いてるのかわからないですよね。
しかし私は精神科を13年経験してハッキリと言えます。

話すのが苦手な人の方が向いています。
医療処置にやりがいを感じる人も向いてます。
メンタルが弱い人でも大丈夫です。

  • この記事を書いた人

オッシー

・精神科急性期病棟で13年間看護師を経験
・関連資格5つ:保健師, 公認心理師, 精神保健福祉士, 社会福祉士, ケアマネ

1. 精神科看護師が向いてる人の特徴10個まとめ

ネット情報を調べてまとめてみました。

  精神科看護師が向いている人

  • おだやか性格
  • 根気強い
  • 人と話すのが好き
  • 体力がある
  • 気持ちのオンオフが上手
  • 責任感がある
  • 精神的にタフ
  • 観察力がある
  • 自分とは違う考え方を受け入れられる
  • 精神医療や心理学に興味がある

当てはまらなくても心配ありません

なぜなら、こういう看護師が精神科に向いてるんじゃないんです。
精神科で働いていくと、精神科看護師に向いてる人になっていくからです。

  私も「気持ちのオンオフ」苦手でした

しかし、うつ病の高齢者患者さんを聞いて変わりました。
「トイレを失敗してしまいました。もう私はダメな人間です。生きていけません」と。

このとき「なるほど…0か100かみたいな考え方はやめたほうが良い」と現場で肌をもって感じました。
それ以降、一つのミスを拡大解釈して揚げ足を取ってくる人間を見ても気にならなくなりました。

次は逆です。

“精神科看護師に向いていない人”の特徴

ネット調べて3つに要約しまた。

  • “コミュニケーションが苦手”
  • “医療処置にやりがいを感じる”
  • “ストレスに弱く、いつまでも引きずる”

当てはまっても心配ありません。

これら3つは間違ってます。

2. コミュニケーションが苦手な人の方が精神科看護師に向いてる

コミュニケーションが苦手な看護師は精神科に向いてます。
特に「話すのが苦手。話を聞くことしかできない」っていう看護師がいたら、もう最高です。

適材適所

患者さんは「自分の話」を聞いてほしいと思ってる

例えば、私が担当した女性患者さん(小学校の教師)です。

「仕事はとてもやりがいがあったんです。子どもたちも可愛くて天職だと思ってました。
あと2年で定年でゴールだったのに…あの教師さえいなければ…あの教師さえいなければ私は辞めなくてすんだのに。こうしてうつにもならなかったのに…」

こういうとき「自称コミュニケーションが得意とする看護師」は大暴走します。
過去の私がこんな感じです。

「そうですね、まず感情をコントール方法は、運動と、そして瞑想を・・・」

少し黙れ・・

アドバイスするのは、スパチャ投げられたひろゆきさんだけでいいんです。

でも「話す力」もなくちゃいけないのでは・・・

なぜなら精神科の患者さんには、自分の悩みを隠して話さない人もいるじゃないかと。
そう思うかもです。

しかしこういうときの方が、むしろ静かに話を聞く姿勢を貫く方が大事です。
患者さんは話したくないのではなく、目の前にいる人が安全な人物なのかわからなくて話さないからです。
トーク力で、扉をこじ開けようとするのは逆効果です。

  余談です

「患者さんからガチのアドバイスや治療の内容の説明を求められたら?」と思うかもですが、そういう質問はたいてい医師や薬剤師にします。
「この薬の副作用は?」と質問されることもありますが、患者さんにとって看護師は「アドバイザー」というより「サポーター」です。

というわけで、コミュニケーションが苦手で人の話を聞くことしかできない人の方が、精神科看護師に向いてます。

3. 医療処置にやりがいを感じる人は精神科看護師に向いてる

医療処置にやりがいを感じる人も向いています。

理由は2つあります。

  • 精神科でも医療処置をするから
  • 精神科と医療処置の両方に興味をもってる看護師もいるから

精神科でも医療処置をする

精神科病棟には大きく分けて「慢性期」と「急性期」の2つあります。

後者の「急性期病棟」はとくに医療処置やります。
例えば、採血、点滴、バルーン留置、モニター管理。
ほぼ毎日やります。

例えば、暴れて安静が保てない患者さんには、特殊なベルト器具を使ってベッドに抑制しないといけないことがあります。
水分や食事を取ったり、トイレに行けず、鎮静薬を投与してSPO2低下するので、必ず処置をします。

もちろんIVHやドレーンのような高度な身体管理はめったにしませんが、精神科急性期では一般的な医療処置は毎日実施します。
医療処置にやりがい感じる人は、精神科に向いていないというのは極論です。

精神科と医療処置の両方に興味をもってる看護師もいる

例えば私の先輩です。
「精神科救急」をやってみたいということで、内分泌科から転職してきました。

個人の感想ですが、私はこの先輩が精神科に向いていないと思ったことは一度もありません。
糖尿病の既往がある精神疾患の患者さんが入院してきたときは、精神科医にインスリンのスライディングスケールを教えたりして活躍してました。

もちろん身体ケアに物足りなさは感じていたかもです。
とはいえ内分泌科にそのままいたら、うつ病で自殺を未遂をした救急のケアはできなかったはず。

というわけで、医療処置にやりがいを感じる人は精神科医療に向いてないは間違いです。
精神科でも医療処置はやるし、精神科に興味があれば向いてます。

4. メンタルが弱い人でも精神科看護師になれます

「メンタルが弱い人は精神科に向いていない」とバッサリ切り捨てるのは、私は間違いだと思ってます。
本音を言うと、「向いている」とは言えません。

しかし精神科には気持ちを落ち着けて働ける場所もあります。

  • 精神科慢性期病棟
  • 精神科デイケア
  • 精神科訪問看護
  • 精神科クリニック

上記のとおりで、こういう場の患者さんは病状が比較的に落ち着いています。
だから物事を引きずりやすい人でも落ち着いて働けます。

私の精神科病院(急性期病棟)もそうでした

私の上司は、急性期病棟で看護師に精神的トラブルがあるといつもこう言ってました。

「病棟という環境が悪かっただけ。環境を変えよう」

そう言って精神的に疲弊した看護師と面談してすぐに部署異動させてました。
私もその一人で、一時的に「クリック」や「外来」へ部署を移りました。
荒波ばかりの病棟と比べると、まさに天国でした。

もちろん給料は落ちます

とはいえ自分にピッタリの職場で長く働いた方が、途中で休職して収入が途絶えたりしないので、最終的にはお金は貯まります。
私たちはAIロボットではないので、無理をすればいつか精神は壊れます。

精神科で働けば、看護師が入院する姿をあなたも目にします。

メンタルが弱くても、急性期病棟を経験してみたい

100%OKです。

しかし暴言暴力のリスクは、受け入れる必要があります。

例えば私も夜間救急で入院してきた患者さんに不意打ちを食らって、ボコボコにされて1か月入院しました。
暴力防止プログラムを学べば大丈夫と思うかもですが、暴力を喰らうかは運です…

暴言の切れ味も鋭く、サヤを捨てて刀を振り回してきます。

例えば、「てめぇ覚えとけよ、退院したらおまえの住所特定して復讐してやるからな」
こんな感じで、マジで特定されたスタッフいます・・・

しかし暴言暴力について、間違えないでください

これは精神科急性期病棟に限った話です。
すべての精神科の場に当てはまるエピソードではありません。

繰り返しですが、精神科はこれだけ多くの働く場所があります。

  • 精神科急性期病棟
  • 精神科慢性期病棟
  • 認知症病棟
  • 児童思春期精神科
  • 精神科デイケア
  • 精神科訪問看護
  • 精神科クリニック
  • 高齢者施設

メンタルが弱いから向いてないとあきらめる必要はありません。
病院にこだわるのもOKですし、こだわらなくてもOKです。

ぜひ無理せず自分にピッタリな精神科の職場を選んでくださいね。

それではこれで以上です。
ありがとうございました。

-NURSE, 精神看護師