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【看護師歴13年の答え】ブラック病院とホワイト病院を見抜く方法

2022年9月6日

「ブラック病院とホワイト病院の見抜き方を知りたい!!
もう二度と失敗したくない・・・」

この記事は、こんな悩みのある看護師の方のために書かれています

こんにちは(ペコリ😌)
公認心理師のオッシーといいます
さっそくですが

本記事のメリット:
ブラック病院とホワイト病院を見抜く方法がわかり、1,2か月後にホワイト転職できる

  目次:お好きなとこだけどうぞ(目安5分)

  • この記事を書いた人

押久保敦史

精神科救急ナース13年経験 | 現フリーランス | 資格: 公認心理師 + 精神保健福祉士 |
プロライターを目指しつつ、看護師がホワイト転職する方法を発信中

今回は13年間サービス残業した「過去の自分」と同期に向けてのメッセージです。

※似たような状況の方がいたら、参考になればと思います。

1. ブラック病院とホワイト病院を見抜くたった1つの方法

まず先に答えを言うと、見抜く方法は『病院の内部情報』を得る
たったこれだけです。
えって思うかもですが、こちらの質問でわかると思います。

「あなたがいま働いている病院は、ブラックですか? ホワイトですか?

これは一瞬でわかりますよね。

  自分の病院と他の病院 比較

自分の病院他の病院
ブラックかホワイトかわかるわからない
内部情報知ってる知らない

これってすごいシンプルな話だと思いませんか?
もちろんブラック病院の定義もカンタンです。

  ブラック病院 = 法律に違反してる

ブラック病院ホワイト病院
毎日2,3時間の残業
(労働基準法第32条違反)
定時でほぼ帰れる
残業代が出ない
(労働基準法第37条違反)
残業でも残業代がちゃんと出る
差別 / いじめ / パワハラ
(名誉毀損罪、侮辱罪、脅迫罪)
人間関係の摩擦がなく雰囲気も良い

「残業代を払う病院なんてない」と思うかもですが(私も思ってた😅)、実はそうでもないんです。
»精神科看護師の給料は安い?【年収682万円の給与をお見せしますね】

ホワイト転職したら、心と身体は休まり、お金もたまり、人間関係の摩擦もなくなります。
そのためには、なんとしてもブラックとホワイトを見抜かなければなりません。

2. なぜ私たち看護師はブラック病院にハマってしまうのか

こちらも先に結論から言うと、情報格差です。

  ブラック病院にハマってしまう2つの理由

  • 採用情報(求人)を見ても、内部情報がわからない
  • 採用情報にウソが混じってる

一つずつ具体例を見ていきましょう。

① 採用情報を見ても内部情報がわからない

日本で一番有名な病院の採用情報です。

  採用情報の例

注:内部情報を載せない=ブラックではありません

  わからないこと

  • 月の平均残業時間はどれくらい?
  • 手当はそれぞれいくら / 資格手当はある?
  • そもそも残業代はホントに出る?

超過勤務手当(残業代)は「あり」って書いてあるだけではダメで、もっと踏み込まないと失敗します。

あとは残業代を出すけど、とても面倒な仕組みになっている病院。
「事前に残業の申請をして、それを上司が許可をして、なおかつ残業レポートを提出しろ」という職場もありました。
それ絶対払う気がないだろうと(^^;)

看護師のみなさん、残業代は出てますか?【回答:時給2500円出ています】 看護師の転職を考えるきっかけとは?

こんな感じで、採用情報だけでは内部情報はさっぱりわかりません…

続いて2つ目の理由です。

② 採用情報にウソが混じってるから

こちらの例は生々しいです…

  私の病院の採用情報と事実

私の病院の採用情報事実
新卒平均30.6万28.8万
賞与金額4か月3か月
月平均労働日数20日22〜23日
月平均時間外労働時間【なしありまくり
有給休暇取得日数12日7〜10日
有給消化率 100%後輩5年連続有給0日

採用情報と本当の給料と休みが食い違ってます。
こんなことされたら、ブラックを見抜けられるわけありませんよね…

ブラック病院にハマらないためには、情報格差(欠如とウソ)の穴を埋めなくてはなりません。
その穴を埋めるのが内部情報です。

3. 看護師が内部情報を得る3つの方法

こちらです。

  内部情報を得る3つの方法

  • ほかの病院で働いている友人に聞く
  • 口コミを見る(※注意アリ)
  • 転職サイトを使う

一つずつ解説しますね。

じつはあと2つあったんですが、カットしました。
・とりあえず就職する ← 当たり前…
・採用担当者に直接聞く ← 要注意人物としてマークされて終了…

① ほかの病院で働いている友人に聞く

当たりすぎて見落としがちですが、確実に内部情報を得られます。
ただデメリットは、友人が働いている病院の情報しかわからない(当たりまえ…)

経験談です。
私の同期は、先に退職した同僚から内部情報を得て、同じ病院へホワイト転職しました(あのときはうらやましかった…)

② 口コミを見る

口コミでも、ある程度の内部情報は得られますね。
例えば、ナスコミが有名です。
しかし口コミは、致命的な欠点があります。

  口コミの3つの欠点

  • 匿名性
  • 最新の情報とは限らない
  • 事実確認ができない

例えば、「〇〇病院は残業代出ますよ」と書いてあり転職して違っても、どうにもなりません。
匿名の情報を信じるのは、あまりにハイリスクです。

③ 転職サイトを使う

転職サイトとは、看護師が無料で使える転職サービスです。
利用するとこんなメリットがあります。

  サポート内容

  • 面接対策
  • 条件交渉
  • 内部情報の提供
  • 履歴書の添削
  • 退職の伝え方のアドバイス
  • アフターフォロー

内部情報の説明文です。

「マイナビ看護師」の転職・就職支援サービスでは、看護業界や病院、医療業界に精通したキャリアアドバイザーが、転職・就職希望者の立場に立った情報(「病院の雰囲気」や「看護師の定着率」「残業時間」など)を提供することが可能です。

マイナビ看護師 よくある質問 強調 筆者

専任キャリア・アドバイザーを通じて、ホームページや求人広告ではわからない、「忙しさ」「職場の雰囲気」「ママさん看護師が働きやすいか」などの“実際の職場情報”を得ることができます。

ナースではたらこ よくあるお問い合わせ 強調 筆者

転職アドバイザーという専門のプロスタッフから内部情報を聞けるので、口コミのような匿名性はありません。
転職アドバイザーからの内部情報があれば、ブラックを見抜くことできます。

しかし、転職サイトはメリットだけではありません。

4. 転職サイトの問題点と不安

転職サイトの不安は、この4つではないでしょうか。

  転職サイトの不安要素

  • 転職サイトってそもそも知らないから不安
  • 無料なのがなんかアヤシイ
  • 悪いウワサを聞いたことがある
  • 転職サイトの求人にはブラック病院も混じってる

一つずつ解説しますね。

① そもそも転職サイトの存在を知らない

こちらをご覧ください。

  採用経路別の採用者割合

画像引用 医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査 装飾 筆者
民間職業紹介事業者 = 転職サイト

転職サイトで採用された割合は、38.5%です。
利用してる割合が最も多いんですが、ウラを返すと61.5%の看護師が使ってません。

知ってたけど使わなかった人もいるかもですが、ただ知らなかった人も多いのではないかと推測できます。
なぜなら
①そもそも学校で習わない
②働いたら転職サイトなんて知る必要ないから(それよか仕事覚えるので精一杯!!)

こんな感じで、知らないものに不安な気持ちになるのは、自然ですよね。

余談ですが、縁故(知人紹介)と転職サイト以外の人は、どうやってブラック病院を見抜いたんでしょうね😅

② 無料なのがアヤシイ

無料は詐欺の入り口でキホン正しいんですがw、転職サイトは本当にずっと無料
なぜなら、看護師(求職者)からお金を取ることは、法律で禁止されてるからです。

有料職業紹介事業者は、前項の規定にかかわらず、求職者からは手数料を徴収してはならない。

職業安定法第三十二条の三

転職サイトにお金を払うのは転職先の医療期間です。
もちろん、いつキャンセルしても無料です。

転職支援サービスは、転職決定時に医療機関から採用成功報酬をいただくことで成り立っています。

ナースではたらこ 強調 筆者

③ 悪いウワサ

ごく一部の悪質な転職アドバイザーにハマると、転職支援という名のもとで強引に転職させられます。
例えば、「あなたの条件に合う病院はココしかないですよ」と、丸め込まれてしまいます。
口コミがこちら。

私も「さすがにそこまで酷くないだろう」「私は大丈夫」「とりあえず登録してみよう」みたいな甘い考えでした。

結果は最悪。
ネットの口コミは本当です。

強引やしつこいのレベルを超えていました。

勝手に履歴書を送る、勝手に面接の予定を組む、勝手に内定を承諾する。メールでと言っても電話、やめてといっても電話、着信拒否にしても番号変えて電話。個人情報を売られたようで、知らない業者からも電話がかかってきました。

もうムチャクチャです。

看護師です。転職サイトがしつこいって本当ですか?【回答:本当です】看護師の転職を考えるきっかけとは?

なぜこんなことが起こるかと言うと、転職が成立すると、転職サイトは医療機関から看護師1人あたり平均76万円の報酬が得られるからです(ようするに金😅)

これは怖い・・・

④ 転職サイトの求人にもブラック病院が混じってる

転職サイトのホームページに書かれてないですが、事実です。
こちらをご覧ください。

  転職サイトを使った看護師の累積離職率(計1386人)

「病院の人材紹介手数料」に関するアンケート調査
-調査結果概要
P.12をもとに作成

転職サイトが紹介する求人が全部ホワイトだったら、1年で20%も離職しませんよね?
(純粋にミスマッチってこともありますが…)
逆に言うと、約80%の看護師が1年以上続いてるので、ホワイト転職を成功させた可能性もあります。

「なんで、ブラック病院が混じってるの?」と思うかもですが、転職サイトにとっては、ブラックも報酬を支払ってくれるお客さまだからです。
コンビニが身体に悪いジャンクフードを売ってるのと同じ。

転職サイトを使えば、内部情報を得られる。
でも不安要素が多い…

5. どうすれば転職サイトはうまく使えるか? 【ホワイト転職の第一歩】

解決策は、良質な転職サイトだけを使い、自分と相性の合う転職アドバイザーを探す。


転職サイトは異性との付き合いと同じです。

相性の合う人と付き合う相性の合う転職アドバイザーと出会う
楽しい話をしてくれる良質な内部情報を教えてくれる
愚痴を聞いてくれる転職の悩みを親身に聞いてくれる
おいしいご飯のお店に連れて行ってくれるホワイト病院を紹介してくれる

もちろん、ガチで性格の悪い男もいるように、悪質なアドバイザーもいます。
でも性格の悪い男と付き合ってしまったとしても、他の男もみんな性格悪いとは思いませんよね😉
転職アドバイザーも同じです。
相性の合う人だけと付き合う(変な男はスパッと切ればOK!!

看護学校の同期に勧められて、転職サイトに登録。凄腕の担当者さんが付いてくれ、おんぶにだっこ。

ホワイト病院に拾っていただけることに。
その後、3年勤めていますが、本当に運がよかった。

今の師長はとにかく優しいです(聖人みたいな方)
先輩達にも仲良くしてもらっています。

新卒看護師がブラック病院をクビになった話 看護師の転職を考えるきっかけとは?

こんな良き転職アドバイザーと出会ってる人もいます。
もちろん、相性の良いアドバイザーと巡り合うのは大変ですが、ブラックを見抜くにはこれしかないんです。

  ブラック病院とホワイト病院を見抜くまでの手順

  • 転職サイトの無料登録
  • 転職サイトからメール or 電話で連絡をもらう
  • アドバイザーと面談して希望を伝える
    (相性が合わなかったら別な転職サイトも考える)
  • 求人をもらう
  • 内部情報のリサーチを依頼
  • 内部情報をもらい、ブラックとホワイトを見分ける

ホントこれだけです。
でも、ブラック病院とホワイト病院を見抜けそうな気がしませんか。
ホワイト転職したら、心と身体は休まり、お金もたまり、人間関係の摩擦もなくなると思いませんか?

私はサービス残業13年してきましたが、
ぜひあなたはホワイト転職して快適な看護師ライフを送ってくださいね。

今回はこれで以上です。
心と身体と時間を大事にしてくださいね😉
(サービス残業の戦友より)

  【無料】独自の強みをもつ求人サイト3選

参考 / 引用
・看護師の転職を考えるきっかけとは?
・マイナビ看護師
・ナースではたらこ
・ 医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査
・職業安定法第e-Gov法令検索
・「病院の人材紹介手数料」に関するアンケート調査-調査結果概要
・労働基準法 e-Gov法令検索

  • この記事を書いた人

押久保敦史

精神科救急ナース13年経験 | 現フリーランス | 資格: 公認心理師 + 精神保健福祉士 |
プロライターを目指しつつ、看護師がホワイト転職する方法を発信中

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