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【初心者向け】なぜ事業主貸が借方で事業主借が貸方かを調べました

2021年2月28日

「なんで事業主貸が借方で事業主借が貸方なの?
事業主貸なんだから貸方で、事業主借だから、借方じゃないの?」

この疑問をスッキリさせます。

  本記事の内容

  1. 事業主貸、事業主借とはそもそもなにか
  2. 借方と貸方、そもそもどちらに何を書くのか
  3. 事業主貸が借方、事業主借が貸方である理由

まず私ですが、2021年に初めて確定申告した個人事業主で、会計の専門ではありません。
「お前が言うなや」と言われたら、それまで・・・

しかし、ググっても解説がないんです・・・
なので、自分でまとめました。
この記事は、会計を専門にされているふくしままさゆき先生の著書を参考しました。

  ホントにゼロからの簿記3級

それでははじめます。

事業主貸、事業主借とはそもそもなにか?

事業主貸とは

  事業のお金をプライベートに移したときの勘定科目。

  • お金の流れ:事業→プライベート
  • 事業主のあなた:「お金が減った」、「貸しが増えた」

事業主借とは

  プライベートのお金を事業に移したときの勘定科目。

  • お金の流れ:プライベート→事業
  • 事業主のあなた:「お金が増えた」、「借りが増えた」

ここで、いきなり仕訳例が出てきて??になりますよね・・・

■事業主貸
事業口座から生活費のために10万円を引き出した。
(借)事業主貸 10万 (貸)普通預金 10万

なんで事業主貸が左(借方)??

■事業主借
事業口座のお金が不足したため、プライベートの口座から10万円を移した。
(借)普通預金 10万 (貸)事業主借 10万

なんで事業主借が右(貸方)??

意味がわかりません・・・

借方と貸方、そもそもどちらに何を書くのか

簿記には5つの重要な言葉があります。

資産
負債
純資産
費用
収益

  式にして、配置を変えます

資産=負債+純資産
費用    収益

左にあるのは「資産」と「費用」
右にあるのは「負債」と「純資産」と「収益」

この配置を覚えたらカンタンです。

借方と貸方のルール

資産=負債+純資産
費用    収益

左(資産、費用)が増えたら、左(借方)に書く。
右(負債、純資産、収益)が増えたら、右(貸方)に書く。

減った場合は、どうなるか?
答えは逆になるだけ。

資産=負債+純資産
費用    収益

左(資産、負債)が減ったら、右(貸方)に書く
右(負債、純資産)が減ったら、左(借方)に書く

借方、貸方のルールはこれだけです。

少し練習です。
(いきなり土地ですいません・・・)

例1:100万円の土地を売って、100万円の現金を手に入れた。

土地(資産)は減りました。
現金(資産)は増えました。

どっちが借方、貸方でしょうか?

資産=負債+純資産
費用    収益

左(資産)が増えたら、左(借方)に書く(現金)
左(資産)が減ったら、右(貸方)に書く(土地)

答え:(借)現金100万円 (貸)土地100万円

例2:銀行から100万円借り入れた。

現金(資産)は増えました。
借入金(負債)は増えました。

どっちが借方、貸方でしょうか?

資産=負債+純資産
費用    収益

左(資産)が増えたら、左(借方)に書く(現金)
右(負債)が増えたら、右(貸方)に書く(借入金)

答え:(借)現金100万 (貸)借入金 100万

借方・貸方のルールはわかりましたでしょうか?

本番です。

事業主貸が借方、事業主借が貸方である理由

「事業主貸」が借方である理由

(例)事業口座から生活費のために10万円を引き出した。

お金の流れ:事業→プライベート
この流れは事業主貸ですね。

事業主のあなたは、生活費を払うためプライベートの自分にお金を貸しました。
事業主のあなたは、お金を貸した立場です。
この「貸し」こそが「事業主貸」です。

さらに「貸し」は「資産」とも考えられます。
なぜなら、貸しは「もっているとプラスなもの」(資産)だからです。

まとめると
事業主貸(資産)は増えています。
普通預金(資産)は減っています。

資産=負債+純資産
費用    収益

左(資産)が増えたら、左(借方)に書く(事業主貸)
左(資産)が減ったら、右(貸方)に書く(普通預金)

答え:(借)事業主貸 10万 (貸)普通預金 10万

事業主貸が左(借方)にきました。

「事業主借」が貸方である理由

(例)事業口座のお金が不足したため、プライベートの口座から10万円を移した

お金の流れ:プライベート→事業
この流れは事業主借ですね。

事業主のあなたは、プライベートの自分からお金を借りました。
事業主のあなたはお金を借りた立場です。
この「借り」が「事業主借」です。

さらに借りは「負債」とも考えられます。
なぜなら、借りは「もっているとマイナスなもの」(負債)だからです。

まとめると
事業主借(負債)は増えています。
普通預金(資産)は増えています。

資産=負債+純資産
費用    収益

左(資産)が増えたら、左(借方)に書く(普通預金)
右(負債)が増えたら、右(貸方)に書く(事業主借)

答え:(借)普通預金10万 (貸)事業主借 10万

事業主借が右(貸方)にきました。

以上が理屈の解説です。

まとめ

資産=負債+純資産
費用    収益

左(資産、費用)が増えたら、左(借方)に書く
右(負債、純資産、収益)が増えたら、右(貸方)に書く

左が減ったら、右(貸方)に書く
右が減ったら、左(借方)に書く

事業主貸(資産)は増えるから、左に書く
事業主借(負債)は増えるから、右に書く

理屈がわかるとスッキリしますね。
確定申告いっしょにがんばりましょう
それではこのへんでばいばーい😉

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