ボブ・ディランの良さを知りたい人
「ボブ・ディランの良さってなに? そもそも常識として知らなきゃだめ? 好きになるにはどうしたらいいのかな?」
この疑問にお答えします。
まず私は中2からボブ・ディランを知り始めて、25年間聴いてます。
最初ボブ・ディランをあまり良さがわかりませんでした。
でも、あることで好きになれたので、そのときに体得した技をお伝えできればと思います。
本記事内容
- ボブ・ディランを知らないとまずいのか?
- ボブ・ディランの3つの良さ
- ボブ・ディランを好きになる聴き方
ボブ・ディランを知らなくても問題ない
まずこれをどうしてもお伝えしたい!
ボブ・ディランはあくまで一人のミュージシャン。
教養や常識でもなんでもありません。
どうぞご安心ください。
音楽そのものを全く聴かない人もいます。
知らなくても問題ないです。
まずはこの事実をお伝えします。
ここから、良さをわかりたい人のための内容です。
ボブ・ディランの良さとは
ボブ・ディランの良さ①:好奇心をガシガシ刺激してくる
なぜなら、聴いてもよくわからないからです。
「ボブ・ディラン」と検索している人のなかには、いま聴いている音楽に退屈しているのでは? と思ったりしています。
例:ある曲の冒頭3行
The gypsy undertaker cries
The lonesome organ grinder sights
The silver saxophones say I should refuse you罪を負った葬儀屋が涙を流し
寂しいオルガン弾きはため息をつく
銀色のサックスは言う、私は君を拒むべきだ、と
わかりません・・・
でも、ちょっとわかることもあります。
例えば、この歌詞の曲名は「I want you」
君が欲しい
ベタ中のベタ・・・
メロディもちゃんとあって、わかりやすい。
だけど、声のクセが強すぎてついていけない・・・
わかったり、わからなかったりです。
ボブ・ディランの良さは、
わからない⇔わかるループです。
わからないときの好奇心とわかったときの嬉しさを与えてくれます。
ボブ・ディランの良さ②:カッコつけさせてくれる
素晴らしい音楽だから聴くというタテマエだけでない。カッコつけたいから聴くというホンネを叶えてくれる。なぜなら、ボブ・ディランのことを誰も知らないから。
例えば、ボブ・ディランがヒットしてみんなが聴いたら、それはただのふつうです。みんなが聴いていないで、自分一人だけが聴いている。
だからカッコいい。
ボブ・ディランの良さ③ :何も押しつけてこない心地よさ
ボブ・ディラン=メッセージソング。
これは誤解です。
戦争や人種差別を歌っていたのは、1960年代の最初期だけです。
このようなメッセージはありません
・夢をもとう
・人生とは素晴らしい
・つらいけど前に進もう
・友だちに感謝
・君は君のままでいい
・自由に生きていい
ボブ・ディランは私たちを肯定も否定もしない。
共感も励ましも放置もない。
人生の生き方なて一つも教えてくれません。
だけど、意味に疲れたり、ありきたりなメッセージにうんざりしているとき、
ボブ・ディランのノーメッセージは心地よいです。
じゃあ、何を歌っていると思ったら、I Want Youの歌詞をもう一度どうぞ・・・
好奇心が刺激され、カッコよさが満たされ、自由な心地良さ。
最高です。
でも、あのクセですよね・・・
ボブ・ディランを好きになるには
結論から言うと、攻略法は「比較」です。
なぜなら、ボブ・ディランの曲からクセを効果的に除去できるからです。
(ボブ・ディランの曲)+(ボブ・ディランのクセ)=キツい
クセを引き算したら、曲そのものはどうなるか?
All Along The Watchtowerという曲で実験してみます。
ボブ・ディランの攻略手順
- 手順①:別なミュージシャンと比較
- 手順②:ボブ・ディランのロックバージョンと比較
- 手順③:ボブ・ディランのMAXバージョンと比較
手順①:別なミュージシャンと比較
まず原曲(オリジナル)を聴きます。
オリジナル・バージョン
- 声:ザラザラでヘン 歌ってるより喋ってません?
- 曲調:アコースティック 単調でなんか退屈(すいません・・・)
声のクセがキツいですね・・・
木枯らしが吹いてそう・・・
よくある間違い: ボブ・ディランは詩だ!! と突っ込むと、カウンター喰らいます。 いま読むと遠くに飛ばされますよ。
それでは比較します。
ジョン・メイヤーというミュージシャンです。
(中心のメガネの男性です)
ジョン・メイヤー バージョン
- 声:うまい 聴きやすい
- 曲調:ロック
クセが除去されて曲を浮き彫りにしました。
どうでしょうか?
曲だけはちょっとカッコ良くありませんか?
もし別なミュージシャンでも比較したい方はこちらのyou tube(ジミ・ヘンドリックスというミュージシャンです)
少なくとも曲だけはカッコいいことがわかります。
次はボブ・ディランのクセとクセと比較します。
手順②:ボブ・ディランのロックバージョンと比較
オリジナル・バージョン
- 声:ザラザラでヘン 歌ってるより喋ってません?
- 曲調:アコースティック 単調でなんか退屈
次の比較こちらです(you tubeにないバージョンですいません・・・)
聴き方(無料)
ストリーミングをタップ
↓
ディスク2の7 見張り塔からずっと
↓
数字の「7」をタップ
↓
30秒聴ける
ライブバージョン:1974年
- 声:ガラガラ声
- 曲調:ロック 起伏あり
どうでしょうか?
オリジナルと比較すると、ロックバージョンのクセはちょっとカッコ良く聴こえませんか?
これはこれでありかもと思えたらOKです。
最後は、クセとクセMAXを比較します。
手順③:ボブ・ディランのMAXバージョンと比較
オリジナル・バージョン
- 声:ザラザラでヘン 歌ってるより喋ってません?
- 曲調:アコースティック 単調でなんか退屈
次の比較はこちら。
ライブバージョン:1994年
- 声:へにゃへにゃ 前半に詰め過ぎ・・・
- 曲調:ロック
クセMAXと比較すると、オリジナルのクセが「ふつう」に聞こえませんか?
聞こえたら、攻略は完了です。
さらに、オリジナルも意外にいいかもと思えたら、大成功です。
まとめ
ボブ・ディランの攻略法
別なミュージシャンと比較してクセを取り除く
↓
曲だけをまず楽しむ
↓
ボブ・ディランのクセとクセを比較する
↓
ボブ・ディランのクセに慣れる
ぜひ色々なバージョンと比較して楽しんでみて下さい。
私もこれからも記事で紹介していきます。
今回はこれでおわりです。
おまけ(収録アルバム)
All Along The Watchtower オリジナルバージョン
All Along The Watchtower 1974年バージョン
I Want You