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【体験談】精神科看護師を辞めたいと思ったら、どうすればいいの?

「精神科看護師もう辞めたいな…他の人ってどう思ってんだろう…辞めたいって思ったときってどうすればいいんだろう」

こういった疑問にお答えしますね。

  本記事の内容

はじめまして元精神科看護師のオッシーといいます。

精神科は面白いと思った。でもやっぱり想像以上に嫌なこともつらいことも多く「もう辞めたい…」と思うことはありますね。過去の私もそうでした。

本記事では私がこれまで経験して学んだことを共有したいと思います。辞めたい思う背後にある理由、どう対処すればいいか、辞めるか続けるべきか・・・今、この瞬間のあなたの手助けとなる情報をお届けします。

  • この記事を書いた人

オッシー

・精神科急性期病棟で13年間看護師を経験
・関連資格5つ:保健師, 公認心理師, 精神保健福祉士, 社会福祉士, ケアマネ

・記事の信頼性:患者さんの背景・言動は個人情報を守るため一部事実を変えています。
・記事の透明性:この記事はAmazonのアフィリエイトリンクを含んでいます。あなたがAmazonの商品を購入する際に、私に対して報酬が支払われることがあります。

1. 精神科看護師を辞めたい理由3つ

まず精神看護師を辞めたい理由を3つ考えました。

  • 身体ケアのスキル不足が不安
  • 暴言や暴力に耐えられない
  • 患者さんの言動に自分も落ち込む

理由①:身体ケアのスキル不足が不安

身体ケアのスキル不足は、多くの精神科看護師が不安に感じるところです。

実際に私も採血や点滴はできましたけど、急変時の挿管介助は経験が未熟でまずできません。さらに言うとドレーン管理やシリンジポンプは一度も経験しませんでした。

理由②:暴言や暴力に耐えられない

多くの精神科看護師が直面している暴言や暴力も辞めたくなる大きな理由です。精神疾患の特徴上でどうしてもリスクがあります。

例えば私は3年目の夜勤です。救急搬送で入院した患者さんからナースコールで「水が欲しい」と言われて訪室したら、突然殴られて1か月間入院しました。患者さんは保護されたとき「ここにいたら殺される」と訴えていました。

理由③:患者さんの言動に自分も落ち込む

精神科の仕事にはやりがいもあるけれど、気分が沈むこともたくさんあります。

記憶に残っているのは、保育士の患者さんを受け持ちしていたときです。「わたしはあと2年で定年退職でした。子どもたちは天使のようで、保育はわたしの天職でした。でも最後の最後で同僚から突然いじめを受けて…それが耐えきれず辞めてしまいました。結局こうして病気にもなってこうして入院してる自分が悔しくて…」と言われたときは、自分の気持ちも揺れました。

理由はほかにもあります

人間関係、職場の方針と合わない、マンパワー不足で激務、残業・・・どれもつらいものばかりです。

しかし看護師そのものではなく精神科の看護師の悩みでいうと「身体ケアスキル不足」「暴言・暴力」「患者さんの言動」の3つが主な理由ではないでしょうか。

2. 精神科看護師を辞めたいときの5つの対処法

ここから対処法をご紹介します。

  • 気分転換
  • 学習(外部研修)
  • 相談
  • 異動
  • 転職

効果別で表にもしてみました。

気分転換学習
(外部研修)
相談異動転職
身体ケアのスキル不足
暴言・暴力
気持ちが落ち込む

①身体ケアのスキル不足の対処法

身体ケアのスキル不足については外部研修、異動、転職の3つの対処法があります。

◯学習(外部研修)

例えば私の後輩は身体ケアのスキルアップため、ACLSという救急処置を習得できる研修に参加していました。

◯異動

もしあなたの職場が総合病院で、一般科の病棟に異動できれば、身体ケアを習得できます。

身体ケアではありませんが、私は発達障害の子どもの心理ケアを身につけるために、精神科急性期病棟から精神科クリニックへ部署異動した経験があります。
(ただ実際はコロナ禍でケアは中止となり挫折しました…)

◯転職

スキル不足の対処で、最も確実なのは一般科への転職です。

私の病院は精神科だけの系列だったので、同期はスキルアップのため3年目で総合病院(順◯堂)へ転職しました。

△気分転換・相談は注意

気分転換をしたり同僚スタッフや上司に相談して不安を共有するのも大切だと思います。しかしスキル不足の事実は変わらないので、根本から悩みを解消できるのは外部研修、異動、転職だといえます。

② 暴言・暴力への対処法

暴言・暴力には、相談、学習(外部研修)、異動、転職の対策が有効です。

◎相談

暴言や暴力がつらいときは、まず同僚、先輩、上司に相談することをおすすめします。なぜなら暴言・暴力の精神的ストレスは耐えがたいもので、一人で解消するのはむずかしいからです。

実際に私も暴力で入院したとき、同期や先輩がお見舞いに来てくれて「大変だったね」と声をかえてもらえたおかげで孤立せずその後も復帰できました。

もちろん私もそもそも相談するのは超絶苦手な性格ですが、さすがにキャパオーバーになりそうなときはチームプレイです🥺

◯学習(外部研修)

外部研修や書籍で、感情コントロールや暴力を防止する方法を学ぶのも良い対策だと思います。

例えば、私は暴力を回避するためにこちらの3つを守っていました。

  • 患者さんと話すときは横に立つ
  • 対面するときは相手の腕が届かない距離を保つ(←殴られない)
  • 臥床してる患者さんの腰より下に立たない(←蹴りが当たらない)

暴言への感情コントロールについては、はじめての精神科という本がおすすめです。
著者の精神科医が患者さんにブチ切れるエピソードは参考になりますよwww

◯異動・転職

暴言や暴力がつらいときは、精神科の領域を変える方法もあります。精神科には病状が比較的に安定してる患者(利用者)さんを対象する場が多くあります。

例えばこちらの4つの領域は急性期病棟と比較すると、暴言・暴力のリスクは低いです。

  • 精神科慢性期病棟
  • 精神科訪問看護
  • 精神科クリニック
  • 精神科デイケア

もちろん精神科以外であれば、これだけの可能性があります。

  • 一般病院
  • 大学病院
  • 療養型病院
  • 介護施設
  • 訪問看護
  • 美容クリニック
  • クリニック
  • 保育園
  • 健診センター

△気分転換は注意

暴言・暴力を受けたとき気分転換も1つの方法です。しかし精神的な傷や痛みは気分を紛らわしても抑圧しているだけで、消えるわけではないのでご注意してください。

3.  気持ちが落ち込む

ネガティブな言動で気持ちが落ち込んでしまってるときは、気分転換や相談することをおすすめします。

◯気分転換・相談

基本的に好きな趣味なら何でもOKだと思います。そして同期や先輩に相談ですね。

例えば私は仕事を終えたらランニングをしていました。あとは先輩を飲みに誘って300円の安いもつ煮を食べながらめっちゃグチってました。

△異動・転職は注意

精神科は気持ちが滅入るから異動・転職したいと思うかもしれません。しかし精神科でない科でも、基本的には病をもつ人と接するので、悲観的な言動は避けられるわけではないのでそこだけは注意ですね。

以上、辞めたくなったときの対処法として、気分転換、学習、相談・異動、転職をご紹介しました。ぜひできる範囲で試してみてください。

3. 【経験談】精神科看護師を辞めるか続けるか迷ったときの1つのガイド

今の職場を辞めるか続けるかは多くの看護師が悩むところです。
ここでもし1つガイドがあるのなら、それは今の職場に「尊敬できる人物」がいるかです。もしいるなら辞めるべきでないと私は強く思います。

なぜなら尊敬できる人がいれば、今のつらい気持ちを支えてもらいながら、正しい方向へキャリアアップできるからです。

例えば私は1年目のときのプリセプターがまさに尊敬できる人でした。悩みを聞いてもらったおかげで最もつらい1〜3年目を乗り越えて、結果的に13年間働くことができました。

尊敬できる人がいないとき

こういうときは「自分ができないこと」を「できる」看護師をお手本にするのも一つの方法です。そういう人をお手本にすれば、今の職場でもまだまだ可能性はあります。

例えば採血や点滴が得意な看護師。感情コントロールが得意でつらい状況なのに平然としている看護師がわりといると思います。
言葉は悪いですが尊敬できなくてもお手本になります。過去の私もいろんな先輩の得意技をパクってました。

まとめ

人間関係だけで辞めるか続けるか判断するのは短絡的だと思うかもですが、尊敬できる人がいる。あるいは自分よりも優れたスキルをもつ看護師がいるのなら、今すぐには辞める必要はないのではないでしょうか。

一方で次は身体ケアのスキルを習得したい or 別な精神科の領域を経験したい。
もしそう思ったら、それは新しい職場へ一歩踏み出すタイミングかもしれません。

応援しています!!

-nurse, 精神看護師