「新卒で精神科に行こうと思うんだけど、「やめとけ」って言われてしまった・・・
新卒で精神科に行った人ってどうだったんだろう・・・看護技術が習得できないって本当??」
こんにちは(ペコリ)
オッシーといいます😊
新卒で精神科急性期病院に就職して13年間働きました。
一つでも不安が解消できる情報を提供したいと思います。
本記事内容(所要時間0:04)
1. 新卒で精神科看護師になる不安はごく自然

不安ですよね。
私もまったく同じ気持ちでした・・・
精神科に行く人が少ない、いや少なすぎる・・・
私が大学生の時は、精神科へ就職したのは123人中私含め2人だけ・・・
友人から「えっマジ・・・精神科??」って目で見られました。
看護学部の先生からの「やめときなさい」
私もしっかり警告されました・・・
「まずは身体が診れるようになったほうがいい。
それからでも精神科は遅くないよ」
なかには親からも反対されている人もいるかもしれません。
親、友人、先生から止められて、
不安に思わない人はいない。
不安に思うのはあなただけではありません。
正直、私はその不安をそのままもったまま、
新卒で精神科へ行きました。
では実際に13年間働いた結果をお伝えしますね。
2. 新卒で精神科に行くデメリットは本当か??

新卒で精神科へ行くのをためらう原因をまとめました。
- 精神科では看護技術が習得できない
- 暴力を振るわれそうで危ない
- 新卒で精神科だとつぶしがきかない
13年の経験からお答えしますね。
① 精神科は看護技術が習得できない
これが最大の不安要素ではないでしょうか。
私も看護技術が習得できないと思っていました。
今でも部分的に正しいと思ってます。
しかし、精神科で働き始めたら、
自分のイメージが間違っていました。
精神科の仕事のイメージ
- ✗ 精神科のメインは、精神的ケア!! コミュニケーションだ!!
- ○ 精神科の仕事内容の8割は、身体的ケア
精神科って、患者さんと話すのがメイン!!って思っていましたが、
これは間違ってました。
メインは身体ケアです。
具体的な仕事内容はこちらでわかります
▶【経験13年】精神科看護師の仕事内容を3分で紹介【向いてるかも解説】
精神科で習得できる看護技術
- 採血
- 点滴(抹消静脈挿入)
- 注射(皮下注射、筋肉注射)
- 導尿
- 膀胱留置カテーテル
- 褥瘡処置
- 酸素投与
- 経管栄養
- 一時救命処置
今振り返ると、意識して習得したというより、
あれだけやる機会あれば、そりゃできるようになるわってイメージ・・・
なんだ、それなら大丈夫かと思ったかもですが2つ注意点があります。
注意①:やる機会がなかった看護技術もあります
例えば、がん疼痛治療法、ドレーン管理、術中の麻酔・呼吸・循環管理、輸血管理。
これらは専門の科目に行かないとできません。
注意②:精神科慢性期病院は別
私の例は、身体合併症、急変が多かった急性期病院です。
症状が安定している慢性期病院では、看護技術を必要とする機会は減ります。
しかし、精神科急性期病院で働いていた私個人の経験で言うと、
「精神科は看護技術が身に着かない」は大きな間違いだと断言します
技術が学べないとアドバイスした先生は、本当に精神科の臨床経験があったか疑問・・・
②暴力を振るわれそうで危ない
暴力が多いのは事実。
なぜなら、精神疾患で感情のコントールが困難になる。
さらに、患者さんからしたら強制入院になるからです。
しかし、医師が適切な治療をして、
私たち看護師が、疾患理解に基づいた丁寧なコミュニケーションを取れば
暴力は大幅に防げます。
と、キレイゴトを並べましたが、
私は3年目の時、殴る蹴るの暴力を受けて、1か月入院しました・・・
③新卒で精神科だとつぶしがきかない
新卒で一般科の知識と技術があれば、つぶしがきいて精神科で働けると思ったら間違い。
看護師はどちらも大変
- 精神科から一般科:苦労する
- 一般科から精神科: 苦労する(楽じゃない!!)
なぜなら、どの科目も独自の専門知識・スキルが必要だから。
例えば、精神科なら、精神保健福祉法の知識。
幻覚妄想、うつ症状へのコミュニケーションスキル。
精神科の看護スキルはマニュアルがないから難しいんです・・・
まとめ:正しい精神科のイメージ
- 精神科では特殊な看護技術は習得できないが、一般的な看護技術は十分すぎるほど習得できる
- 暴力を振るわれそうで危ないは一理ある
- 一般科で働けたら精神科でも楽に働けるわけではない
理屈はわかっても、まだ不安は残りますよね・・・
3. 新卒で精神科看護師になるべきではない人

新卒で精神科に行く行かないの指標にして下さい。
新卒で精神科に行くべきでない
- 専門的な看護技術も習得したい。
- 暴力はどんなことがあっても受けたくない
- 興味はあるけど、周りの人に「やめとけ」と言われて気持ちが揺れる
専門的な看護技術も習得したい
まずそのスキルを習得できる科へ行きましょう。
例えば、救命処置を習得した場合は、救急救命センター。
精神科はその後でも遅くありません。
私が新卒で入職した時、3年産婦人科をしていた先輩がいました。
その先輩は、まず助産師として知識とスキルを身に着けてから精神科を考えていたようです。
まさにキャリアアップのお手本!!
暴力はどんなことがあっても受けたくない
暴力で入院した私が良い例です。
もちろん一般科が暴力ゼロとはいえませんが、
精神科より可能性は低いはずです。
周りの人に「やめとけ」と言われて気持ちが揺れてる
診療科目を選ぶより前に、精神科に本当に興味があるか掘り下げてみて下さい。
例えば、実習を思い出してみるといいかもです。
もちろん、「やめとけ」という周りの人の意見に従うのもアリです。
しかし、自分の感情を押し殺してまで、周りの人の意見に従う明確な理由が必要です。
焦らなくて大丈夫です。
ゆっくり考えてみましょう。
4. まとめ:新卒で精神科看護師になるべき人

新卒で精神科に行くべき人です。
- 「やめとけ」と言われても、精神科に行く理由をもってる
- つぶしなんて知らん、精神科を極めたい
言葉はありません。
そのまま進んで下さい。
そもそも新卒で精神科に行くべきかどうかの客観的な正解はありません。
それなのに、自分で精神科へ行くと決心できたことは素晴らしいです。
もちろん、就職したら思っていた仕事内容と違うと思うかもしれません。
しかし、自分で決めたことなら後悔しません。
精神科に興味があって、精神科看護師になるのは何一つ間違っていません。
今のその自分の気持ちを大事にして下さい。
ぜひ精神科看護師として力を発揮して下さい。
お読みいただきありがとうございました。
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